1996 Fiscal Year Annual Research Report
ドイツ語の教授による、聾唖者の言語・思考活動、及び健聴者との手話・口話上の交流
Project/Area Number |
08610511
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
渡邉 政憲 鳥取大学, 教育学部, 助教授 (90032325)
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Keywords | 手話 / ドイツ語 / 音声言語 / ろう者 / 健聴者 / 聴覚障害 / 口話 / コミュニケーション |
Research Abstract |
初年度は研究課題のために、以下のことを行った。 1 パソコンを設置し、インターネットによる内外の聾教育機関の資料収集に努めた。 2 手話の実践的な修得練習(完全聾の野崎美智代氏の指導) 3 野崎美智代氏の口話能力の質的向上の指導。研究課題との関係で、ドイツ語も併せて教授している。 4 ドイツ語圏地域の研究旅行(私費) Frankfurt,Munchen,Klagenfurt大学で、それぞれLeuninger教授、Leonhardt教授、Dotter手話研究所主任との協議及び研究。とりわけFrankfurtとKlagenfurt大学では聾者と交流した。なお、野崎美智代氏を同行した。 5 手話及び聾者文化の研究と実践的指導において、我が国の先端を行く国立身体障害者リハビリセンター(所沢)に出張し、木村晴美氏(聾)と市田泰弘氏に会った。 以上、5つの重点的な研究・教育の実施・実践の結果により、聾者のコミュニケーション手段としての手話の言語構造、聴覚障害の程度・時期による異種類の手話存在、健聴者と聾者の言語感覚的相違、聴覚障害研究者並びに教育従事者の対聾者への対応等々、さまざまの諸課題に逢着し、その分析・解明に努めるとともに、短期間内での解決・解答の困難さも認識された。 初年度では本格的な成果を研究発表とすることはそもそも困難であるが、9年度には、どりわけDotter主任、野崎美智代氏との共同研究の成果を外国の研究機関で発表する予定である。
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Research Products
(1 results)