1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08610521
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
平野 日出征 東北大学, 文学部, 教授 (90077496)
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Keywords | 母音調和 / 最適性理論 / 制約 / ATR素性 / ランキング / Ideophone / Correspondence / MAX[F] |
Research Abstract |
最適性理論によって中期朝鮮語の母音調和を分析し,その音韻過程の持つ特徴を明らかにした。中期朝鮮語の母音調和は調和素性[-ATR]が支配する音韻過程であり,この調和組成が形態素に浮遊組成として存在していることにその特徴があることを明らかにした。中期朝鮮語の母音調和は基本的には^*RTR/HI, RTR/LO, Parse[-ATR]_<>>> SPREAD_<>>>A-R, A-L_<>>>NO-GAPのような制約とそのランキングによって説明することが出来るが,母音調和の例外となる語彙や揺れている語彙が存在する。このような語彙は調和素性が存在する語幹の母音がすでに変化を被ってしまっている場合,接辞の母音がすでにF組成を持っている場合などのために例外的振る舞いをするが,このような語彙が示す母音調和は^*RTR/HI制約とSPREAD制約,NO-GAP制約とSPREAD制約,Parse制約とSPREAD制約のランキングが逆になる制約のランキングが交替することによることが明らかになった。 中期朝鮮語の母音調和は制約のランキングがいくつか並存していることから,この言語では母音調和が確固としたものではないことが証明された。特にNO-GAP制約のランキングが高くなることで,語幹末の母音が母音調和を支配するようになり,母音調和が局所的になる。これは現代朝鮮語の母音調和の姿を示している。 さらに朝鮮語の母音調和を最近提案されたCorrespondence理論で分析を試みその問題点を明らかにした。この理論で母音調和を説明するためには制約としてMAX[feature]が必要であること,浮遊素性の存在を認めねばならないことを論じた。このような理論の拡張によって現代朝鮮語の動詞の活用にみられる母音調和とIdeophonesに現れる母音の交替を説明できることを示した。
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Research Products
(2 results)