1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08610526
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Research Institution | UNIVERSITY OF THE RYUKYUS |
Principal Investigator |
狩俣 繁久 琉球大学, 法文学部, 助教授 (50224712)
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Keywords | 琉球方言 / 宮古諸方言 / 平良方言 / 音声資料 |
Research Abstract |
本研究は、東京大学名誉教授柴田武が1970年から1975年までの6年間に宮古島平良市で調査して得られた宮古平良方言資料に記載された方言語彙(「柴田ノート」)をパソコンに入力して整理し、録音した。 (1) 総語数1万1千のうち、重複を整理し、6千5百に確定した単語について、前年度にひきつづき、宮古平良市で、柴田武東大名誉教授が調査した立津元康さんと同じ平良市下里出身の話者の方言を録音した。病気等で録音ができなくなった話者にかわって、新たに話者を選定し直した。下地明増(大正7年生)、下地文(大正12年生)のお二方で、ともに下里生まれで下里育ちで、現在も下里に在住の方である。 (2) 録音場所は前年度にひきつづき平良市中央公民館和室を利用した。録音は、蝉の声などの雑音がなく、遮音のために部屋を閉め切っても暑くない冬を選んだ。本年度中に録音はほぼ終了する予定である。 (3) その方言語彙を録音資料の音質、および保存性にすぐれているDAT(デジタルオーディオテープ)とMD(ミニディスク)を使用して録音した。MDは補助的な録音である。 (4) 「柴田ノート」から25年経っていて、現在の話者が知らないと答える語も少なくなかったし、発音の変化した単語も若干みられたが、全体に影響をあたえるほどのものではなかった。 (5) 録音された音声をもとに平良方言の音声の詳細な分析をおこない、類似の音韻体系をもった、おなじ宮古諸方言の下位方言の調査をおこなった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 狩俣 繁久: "琉球宮古方言の動詞終止形の成立について" 琉球大学法文学部学部紀要『日本東洋文化論集』. 5. 1-24 (1999)
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[Publications] 狩俣 繁久: "音声の面からみた琉球諸方言" ことばの科学. 9. 1-72 (1999)
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[Publications] 狩俣 繁久: "琉球諸方言は滅びてしまうのか-その研究,記録保存の現状と課題-" シンポジウム『危機に瀕した言語』. 63-68 (1998)