1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08640382
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
上村 正康 九州大学, 理学部, 助教授 (10037210)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木野 康志 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00272005)
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Keywords | ミューオン触媒核開始 / ミューオン分子 / ミューオン原子 / 分子内核融合 / ミューオン付着率 / 組替えチャネル結合法 |
Research Abstract |
ミューオン触媒核融合の理論的研究に不可欠なミューオン分子の構造計算を行う汎用プログラムを開発し、九州大学大型計算機センターのライブラリープログラムとして登録した。使用解説書が同センター「広報」29巻2号に掲載されている。ミューオン分子xyμにおいてx,y=p,d,t,^3He,^4Heとするすべての組合せの計算が可能である。ヤコビー座標系を用いる組替えチャネル結合変分法を用いる。 高速高精度計算が実行できる。波動関数の係数と固有エネルギーが出力される。典型的な入力データが参考に添付されているので利用しやすい。 dtμ分子の励起状態を経由するミューオン触媒核融合を研究するためにdμ,tμ分子のn=2近傍の励起状態(共鳴状態)を克明に調べている。Vesmanメカニズムによる分子形成が可能な状態について、エネルギー、核融合率、ミューオン-ヘリウム付着率を算出した。特に、ミューオン分子の崩壊に興味があり、dμ+t,tμ+dへの崩壊の相対比をチャネル結合法による散乱計算によって精密に算出している。目下のところ、dμ+tチャネルへの崩壊が90%以上に達することが明らかになっている。このことは、長く話題になってきたq_<1S>問題を解決しうる手がかりとなるので大いに興味をもたれる。 dHeμ分子の研究は、d-^3He核融合の可能性とミューオンのdμから3Heμへの移行付着の研究のため重要であり、この克服な分析を進めている。最近のRIKEN-RALの実験でtHeμ分子が発見されたという情報があり、この分子の研究も開始した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] E.Hiyama: "Three-body model study of A=6-7 hypernuclei:Halo and skin structures" Phys.Rev.C53・5. 2075-2085 (1996)
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[Publications] Y.Kino: "Muonic atom-nucleus collisions in the energy region of μ resonant states" Hyperfine Interactions. 101. 191-196 (1996)
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[Publications] J.Wallenius: "Resonance energies of meta-stable dtμ" Hyperfine Interactions. 101. 319-324 (1996)
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[Publications] Y.Kino: "Asymptotic form of three-body(dtμ)^+and(ddμ)^+wave functions" Hyperfine Interactions. 101. 325-328 (1996)