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1996 Fiscal Year Annual Research Report

海底ピストン・コアサンプルの鉱物、地球化学的研究による古環境の復元

Research Project

Project/Area Number 08640581
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionToyo University

Principal Investigator

青木 三郎  東洋大学, 文学部, 教授 (50112917)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 神山 宣彦  労働省産業医学総合研究所, 主任研究官 (80133643)
Keywords海底ピストンコアサンプル / 微細鉱物 / マジェラン舟状海盆 / 古環境 / 自生鉱物 / 他生鉱物
Research Abstract

中央太平洋海盆北部に位置する、マジェラン舟状海盆底から採取された12本のピストンコアサンプルに含まれている微細鉱物をX線回折計、透過型分析電子顕微鏡により分折した。結果は、粘土鉱物として、スメクタイトの他4種類がまた非粘土鉱物ではクリノプチロライト他3種類が判別された。12本のコアサンプルの最も古い年代は始新世に達しているので、微細鉱物の鉱物化学組成の検討により新生代における古環境変動の一端を明らかにすることが可能と思われる。得られた結果で特筆できることは、鉱物組成では2通りのパターンが認められたことである。第一のパターンはスメクタイトが、コアサンプルの全体で卓越している例である。第二のパターンは、スメクタイトがコアの下部、古い年代で卓越するが、若い年代に向かって減少し、逆に他の粘土鉱物は増加傾向を示す例である。また、スメクタイトの含有率と、ゼオライト、クリノプチロライトとの関連性である。これら2種類の鉱物の増減はほぼ正の相関性をもつ。つまりこれらの鉱物は同じ環境下で生成された可能性を示唆している。コアサンプルはすべて遠洋性深海推積物である。これらコアサンプル中のスメクタイトはほぼ海底現場で生成された自生鉱物で一方、他の粘土鉱物は他から運搬されてきた他生鉱物と考えられる。始新生から後期中新世にわたり、研究海域および周辺では海底火山ないし熱水活動が活発で、これによりスメクタイトやクリノプチロライトが多量に生成した。鮮新世に入ると、火山・熱水活動は穏やかになり自生鉱物の供給は減少し、これにたいして、クロライトやイライトの砕屑性他性鉱物が陸域から運搬されるようになってきた。この傾向は現在も続いている。海底における火山・熱水活動と気候変動に伴う陸域の土壌や岩石の風化作用さらにプレート運動などの多重因子が鉱物組成に影響を与えてきていると考えられる。

URL: 

Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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