1997 Fiscal Year Annual Research Report
高圧・応力過程での相変態の動的観察とそのカイネティクス
Project/Area Number |
08640606
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山中 高光 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30011729)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 隆哉 大阪大学大学院, 理学研究科, 助手 (20243131)
大高 理 大阪大学大学院, 理学研究科, 助教授 (40213748)
植田 千秋 大阪大学大学院, 理学研究科, 助教授 (50176591)
吉朝 朗 大阪大学大学院, 理学研究科, 助教授 (00191536)
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Keywords | 構造変態の運動論 / 圧力誘起構造変化 / 準安定相 / 構造変化の素過程 / 高圧転移機構 / 分子動力学理論 / ダイヤモンドアンビル / X線回折実験 |
Research Abstract |
本実験では地殻・マントルを形成するケイ酸塩鉱物、水和鉱物のや運動論を議論する。温度や圧力が変動した場合、熱力学的に安定な構造に必ずしも相転移したり、分解するとは限らない。充分な活性化エネルギーが無い場合はOstwald Step Ruleにより準安定相や不安定中間相に留まることが明かになった。 (1)蛇紋岩のような塩基性水和鉱物の類似物としてCa(OH_2)の単結晶を用いてダイヤモンドアンビル(DAC)加圧装置を用いて常温で静水圧下で相転移過程のX線回折実験を行なった。その結果格子の揺らぎにより高圧安定相CaCl_2に転移する以前に非晶質状態になる。この状態変化は可逆的であった。 (2)DACに内熱式の白金ヒーターを設置して、応力場の地温勾配に対応させた実験を行う事により一層実際の環境を再現した圧力誘起による構造変化を解明も行なった。石英(SiO_2)はコ-サイトに高圧転移について、高温・高圧下で結晶構造変化について時間分割測定を行い、逐次観察と動的構造の研究を行った。圧力誘起構造変化の観測と、熱膨張率、体積圧縮率、弾性率、状態方程式、物性変化の研究を行った。静水圧性の異なる加圧と加熱過程の違いから、相転移温度や圧力誘起構造変化の運動論を議論した。 (3)高圧下で結晶構造の格子が弾性変形や塑性変形により、密度の高い非晶質相の存在理由を回折実験と、局所構造解析を行なうEXAFSやラマン散乱実験から明らかにした。FeGeO_3やまたSiO_2の高圧相であるGeO_2の結晶、ガラス、非晶質相の密度変化がそれぞれ異なることも確認した。 (4)二体間ポテンシャルに基づく分子動力学理論(MD)を用い、種々の応力過程での構造変態のシュミレーションをGeO_2について変態機構や弾性定数を求めた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Yamanaka,T.et al.: "Mechanism of pressure-induced amorphization." Zeit.Krist.212. 401-410 (1997)
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[Publications] Ohtaka,O.et al.: "Phase equilibria for the Fe_2SiO_4-Fe_3O_4 system under high pressure." Phys.Chem.Mineral. 24. 555-560 (1997)
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[Publications] Nagai,T.et al.: "Structure madification of CaGeO_3-wollastonite under room temperature pressurization" Phys.Chem.Mineral. 25. 1-7 (1997)
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[Publications] Yamanaka,T.et al.: "Oil-pressure control dianond anvil with heating system for kinetic study under high pressure." Proc.Advanced Materials. 3. 327-330 (1996)
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[Publications] Yamanaka,T.et al.: "Isotope Effect on Anharmonic Thermal Atomic vibration and κ Refinement of ^<12>C and ^<13>C Diamond." Acta Crystallographica. B52. 232-238 (1996)
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[Publications] Yoshiasa,A.et al.: "EXAFS study on theb short-range correlation of vibrational motion in Y_3Fe_<5-X>Ga_xO_<12> garnet solid solution." Minaral.Jour.19. 21-32 (1997)