1996 Fiscal Year Annual Research Report
タイプII量子井戸構造を用いた低温度依存性長波長帯レーザの研究
Project/Area Number |
08650020
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
河村 裕一 大阪府立大学, 先端科学研究所, 助教授 (80275289)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊田 直樹 大阪府立大学, 先端科学研究所, 教授 (50124607)
井上 直久 大阪府立大学, 先端科学研究所, 教授 (60275287)
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Keywords | 量子井戸構造 / 分子線エピタキシ- / 長波長レーザ / タイプII構造 / As / Sb系 / バンド不連続 / ヘテロ界面 / 量子効果光デバイス |
Research Abstract |
タイプII量子井戸構造はバンドギャップより低いエネルギーの発光が可能なため、長波長レーザへの応用が期待され、かつ新機能発光素子の可能性も有している。本年はInAlAs/InPタイプII構造とInAlAs/AlAsSbタイプII構造について検討を行った。 まず、InAlAs/InP系については、(111)面方位上のInAlAs/InPタイプIIヘテロ界面からの発光強度が(100)面方位に比較して一桁以上強くなるという現象のメカニズムを検討し、界面におけるAsとPの原子置換に起因しているというモデルを提案した。またタイプII多重量子井戸(MQW)ダイオードの電流一光出力特性において低温において新しいタイプの光双安定性を見いだした。この光双安定特性に対応して電流-電圧特性においても通常の共鳴トンネル効果と異なる光双安定特性が生じることを見いだした。この現象を説明するため、価電子帯における正孔のInP層のトンネル効果による光双安定というモデルを提案した。 次にInAlAs/AlAsSb系については、V/III比を最適化することにより高品質のAlAsSb層が作製可能であることを明らかにした。またAlAsSb層へのSiドープを検討し、低抵抗のAlAsSb層の作製が可能であることを示した。さらにInAlAs/AlAsSbMQW層を作製し、波長0.93-0.97μmの領域で初めてタイプIIヘテロ界面からの発光を観測することに成功した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Y. Kawamura, Y. Hakone, H Iwamura, T. Ito, and N. Inoue: "Optical bistability of InAlAs/InP type II MQW diodes" Electron. Lett.32-18. 1729-1730 (1996)
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[Publications] Y. Hakone, Y. Kawamura, H. Iwamura, T. Ito, and N. Inoue: "Bistability of electroluminescence in InAlAs/InP type II MQW diodes" Applied Surface Science. (予定). (1997)
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[Publications] Y. Kawamura, A. Kamada, K. Yoshima H. Kobayashi, H. Iwamura, N. Inoue: "Optical properties of InAlAs/InP type II heterostructures grown on (111) B InP substrates." Proceedings of the 23th International Conference of Compound Semiconductors. (予定). (1997)