1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08650027
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Gifu National College of Technology |
Principal Investigator |
大野 武久 岐阜工業高等専門学校, 専門基礎, 教授 (20099807)
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Keywords | ナノ複合粒子 / ガス中蒸発法 / 銅・亜鉛合金系 / 銅・フラーレン系 / 結晶成長 / 電子顕微鏡法 |
Research Abstract |
超微粒子取扱上の難点と超微粒子応用上の限界を克服するために,超微粒子表面を他の材料で積極的に修飾する手法を開発することによりナノ複合粒子を成長させ,その成長機構を解明することを目的としている。その手法は次のとおりである。ガス中蒸発法で作製される煙超微粒子Aを不活性ガスと共に差動排気されている石英管中へ噴出させ,この中を飛行する途中で,A超微粒子表面を他の材料Bで修飾する。本年度は,具体的なA-B系として,Cu-Zn系(数種類の合金相を形成)およびCu-C_<60>系を取り扱い,下記の成果を得た。 1.Cu-Znナノ複合粒子:適当な作製条件下において,Cu-Znナノ複合粒子が成長することを見いだした。多くの場合,その形態は,Cu超微粒子の周囲をCu-Zn合金相が取り囲むという構造であった。Cu-Zn系には多くの合金相が知られているが,作製条件を変化させることにより,Cuに富んだ相からZnに富んだ相までの全ての室温における合金相が観察された。形態と作製条件との関連性を検討することにより,ナノ複合粒子の成長過程として次の結論を得た。第1に,Cu超微粒子が石英管内に噴出される。第2に,石英管内での再加熱によりCu超微粒子の融解・再蒸発が起きる。第3に,Zn蒸気がその表面に凝縮する。第4に,融解しているCu超微粒子表面においてCuとZnとの合金化が起きる。 2.Cu-C_<60>ナノ複合粒子:まず,C_<60>およびC_<70>超微粒子の結晶成長について調べ,C_<60>では,正八面体の形態を示す単結晶超微粒子と六角二十面体の形態を示す多重双晶粒子が成長し,一方,C_<70>超微粒子はfcc構造を示し,その形態はC_<60>と比較して明確なファセットを示さなかった。1.の結果と同様に,適当な作製条件下で,フラーレン相がCu超微粒子の周囲を取り囲んでいるナノ複合粒子が成長することを見いだし,その成長を検討した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 大野武久: "ガス中蒸発法によるCu-Znナノ複合粒子の作製" 粉体および粉末冶金. 44. 106-110 (1997)
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[Publications] 大野武久: "ガス中蒸発法によるCu-Znナノ複合粒子の作製" 粉体粉末冶金協会講演概要集. 246-246 (1996)
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[Publications] 大野武久: "ガス中蒸発法によるフラーレン超微粒子の結晶成長" 日本物理学会講演概要集2. 7-7 (1996)
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[Publications] 大野武久: "ガス中蒸発法によるCu-C_<60>ナノ複合粒子の結晶成長" 日本物理学会口頭発表. (予定). (1997)