1996 Fiscal Year Annual Research Report
設計・生産における意思決定構造のモデリングに関する研究
Project/Area Number |
08650137
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小野里 雅彦 大阪大学, 工学部, 助教授 (80177279)
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Keywords | 意思決定構造 / モデリング / 設計 / 生産 |
Research Abstract |
本研究は設計・生産など組織における意思決定により業務を遂行するものを,形式的に表現する手法を提案し,それをコンピュータによりモデリングすることを支援することを目的としている. 2カ年の研究期間の初年度である平成8年度においては,以下のような研究成果が得られた. 1.組織における意思決定に関わる既存の学説や研究手法の調査を実施し,意思決定に関わる諸要因を表す用語の定式的な定義が必要であることを明らかにし,諸研究で使用される用語の関連を整理した. 2.複雑な要素から成るシステム一般をモデリングする手法についての調査・分析を実施した.特に,静的な表現としてのIDEFとオブジェクト指向モデリングのOMTについて検討を加えたが,設計・生産業務のモデリングを行うには,より規定されたフレームワークが必要であるとの結論を得た. 3.意思決定構造をモデリングする上での,表現空間についての考察を行い,業務-組織-時間の3つの軸で規定される空間を考え,その中にプロセス,コミュニケーション,権利・権限・責任,作業主体などを配置し,関連づける手法の提案(ScoPy)を行った. 4.上記に示した手法を新製品開発に関わる設計業務事例の記録に適用し,その有効性を検討し,十分な表現能力を有するとの結論を得た. 5.ScoPyをコンピュータにより実現するモデリングシステムとしてDemoS^3の試作を一部行い,3次元ユーザインタフェースの実装について検討を行った.
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