1996 Fiscal Year Annual Research Report
都市大型重要構造物の地震時における振動制御に関する研究
Project/Area Number |
08650566
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kochi National College of Technology |
Principal Investigator |
吉川 正昭 高知工業高等専門学校, 建設システム工学科, 教授 (20280480)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 光生 高知工業高等専門学校, 建設システム工学科, 助教授 (50124128)
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Keywords | フィードバック・フィードフォワードループ制御則 / 付加質量型制御装置 / 大型塔状構造物又は高層建物 / 時間依存型評価関数 / 一次遅れ要素 / マトラブ |
Research Abstract |
8自由度の構造物をせん断型にモデル化し、評価関数を時間依存型とした。始端から終端まで現在の情報のみで、最適制御力を求めるアルゴリズムの評価関数を用い、この中に地震動を含ませた。Active Mass Damper(AMDと略す)を用いた振動制御解析の重み係数{Q:応答速度,R:制御量,α:入力エネルギすなわち地震動のそれぞれにかかる重み}をQ/R、α/Rの比で表し、パラメトリックに変化させて構造物の応答変位を比較し最適な重み係数を求めようとした。AMDと構造物の運動方程式を切り離して、AMDの反力を介してこれらの運動方程式を連立に解いた場合と、AMDと構造物を一体と考えて運動方程式を解いた場合を比較した。制御力Fとサーボモータの駆動信号Y^*とは違うために、両者は結果が一致せず、Y^*=Ty^^<・・>_d+y^^・_dを連立方程式に組み入れ、AMDと一体とする運動方程式を解くように変更した。すなわち、AMDの制御力Fはm_dy^^<・・>_dでy^^<・・>_d=F/m_dをY^*に組み込んだY^*=FT/m_d+y^^・_dを用いることがAMD系の制御システムに必要であった。なお、AMDを作動させるサーボモータは1次遅れ要素で制御信号をY^*=Ty^^<・・>_d+y^^・_dとした。 次に、剛性比例型の減衰マトリクスを用いて固有解析を実施した。しかし、実験で求められた応答値分布から求めた減衰が非比例減衰マトリクスになるため、固有値解析を用いずに、Pade近似(e^<AΔt>の3次までの近似解)を解析で用いることにした。AMDによる制御効果を論じる判断基準となる運動方程式を入念に検討し直したことになる。また、構造物を振動モードに分けた方が制御効果をわかりやすく表現できるため、M、Kの物理座標系で解析する方法から、モーダル系の運動方程式を導入し、モード座標系に解析プログラムを変換した。 一方、Matlabを用いた数値解析手法についてはテストランを重ね、振動用の時刻歴波形やパワースペクトルを求め、図化できる段階に至った。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 吉川正昭: "転がり振子による制振-可変ゲイン制御による制振効果" 振動制御コロキウム(第3回)講演論文集. B. 99-106 (1995)
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[Publications] 佐藤忠信: "可動質量型制振装置を用いた構造物の開閉ループ振動制御" 土木学会論文集 第一部門. No.252 I-33. 201-211 (1995)
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[Publications] 吉川正昭: "構造物のActive Mass Driverによる制振" 土木学会四国支部技術研究発表会講演概要集. 84-85 (1996)
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[Publications] 吉川正昭: "杭基礎構造の地震応答解析" 土木学会四国支部技術研究発表会講演概要集. 72-73 (1996)
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[Publications] 吉川正昭: "免震構造の地震応答解析" 土木学会四国支部技術研究発表会講演概要集. 70-71 (1996)
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[Publications] Masaaki YOSHIKAWA: "ACTIVE CONTROL EFFECT OF A MODELSTRUCTURE BY MASS DAMPER SYSTEM" 11 WCEE (Acapulco). CD-ROM版 53. 864-871 (1996)