1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08651024
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
辻 康之 岐阜大学, 工学部, 助教授 (30144330)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
海老原 昌弘 岐阜大学, 工学部, 助手 (80201961)
川村 尚 岐阜大学, 工学部, 教授 (40026125)
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Keywords | 有機ケイ素化合物 / 遷移金属錯体 / 錯体触媒 / 三成分カップリング反応 / 選択的合成反応 |
Research Abstract |
本研究では,不飽和化合物に炭素置換基とケイ素置換基を同時に導入する,いわゆるカルボシリル化反応を行った。通常の反応条件下においてはケイ素-炭素結合は不活性であり,このケイ素-炭素結合を活性化し,この結合間に不飽和化合物を挿入させることは極めて難しいと考えられる。そこで,炭素置換基ならびにケイ素置換基を異なる源より導入する新規反応を試みた。我々のこれまでの知見によるとケイ素-ケイ素σ-結合は遷移金属錯体触媒により容易に活性化される。そこで、1,3-ジエンなどの不飽和化合物と,ジシラン,酸塩化物を用いる三成分カップリング反応を試みた。酸塩化物は低原子価遷移金属中心に容易に酸化的付加することが知られている。反応には、中心金属の形式酸化数、配位子の電子的性質などが大きな影響を与えると考えられるので、最も触媒活性が高く、高選択的に生成物を与える触媒系を探索した。その結果,配位力の弱いジベンジリデンアセトンを配位子として有するパラジウム0価錯体を触媒に用いることによりカルボシリル化生成物を高収率,高選択的に得ることに成功した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Y.Tsuji: "Silylation of Allylic Trifluoroacetates and Acatates Using Organodisilanes Catalyzed by Palladium Complex" J.Org.Chem.61・17. 5779-5787 (1996)
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[Publications] Y.Obora: "Structure and Fluxional Behavior of cis-Bis (stanihyl) bis (phosphine) platinum Oxidative Addition of Organodistannane to Platinum (O) Complex" J.Am.Chem.Soc.118・44. 10922-10923 (1996)