1996 Fiscal Year Annual Research Report
血栓溶解療法後の冠動脈再閉塞の機序 -UK.tPAのヒト白血球活性化,血小板活性化およびトロンビン生成能へ及ぼす影響-
Project/Area Number |
08670823
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
青木 伸夫 杏林大学, 医学部, 助手 (50265758)
|
Keywords | thrombolysis / P-selectin / Urokinase / tissue plasminogen activator |
Research Abstract |
今回、科学研究費補助金をいただきましたのが遅かったため、今年度はほとんど研究が進まなかったことを最初にお断りさせていただきます。 本研究では、血栓溶解剤の使用により再潅流の得られた冠動脈が再閉塞を起こす機序につき検討したいと考えています。そこで、血栓溶解療法中には血小板の活性化と凝固能の亢進を認めることから、血小板の活性化の指標としてヒト血小板上のP-Selectinの発現率を測定し、in vitroにおける血栓溶解剤であるurokinase(UK)とtissue plasminogen activator(tPA)のP-Selectin発現率に及ぼす影響について検討しようと考えております。 まず、健常人を対象として、platelet rich plasmaを採取し、血小板数を150,000/μlに調整しました。これに対照としての生理食塩水、UKあるいはtPAを添加します。P-Selectinの陽性率は血小板特異抗体として抗CD42b抗体を、活性化血小板の特異抗体として抗CD62抗体を用いて、フローサイトメトリー法でそれぞれの抗体の陽性率を測定して求める予定です。これまでのところは、フローサイトメトリーの操作法に習熟するようにしております。 以上、平成8年度の研究実績を御報告させていただきました。
|