1996 Fiscal Year Annual Research Report
成長ホルモンによる糖代謝異常症発症の分子メカニズムと予防に関する研究
Project/Area Number |
08670895
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
横田 一郎 徳島大学, 医学部・附属病院, 助手 (50253208)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 泰弘 徳島大学, 医学部, 教授 (20035471)
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Keywords | 成長ホルモン / インスリン抵抗性 |
Research Abstract |
成長ホルモンのもつインスリン様及び抗インスリン作用の分子メカニズムを解明するため,CHO細胞に、第1番目の細胞外ドメインにc-mycをcDNA上で挿入したGLUT4遺伝子を導入し(GLUT4-myc),さらにGH受容体遺伝子を導入して安定に発現した細胞系を樹立した。この細胞をGH及びインスリンで刺激した後,一次抗体(マウス抗c-myc抗体)、二次抗体(^<125>I-抗マウスIgG抗体)と反応させ、細胞表面にトランスロケーションしたGLUT4-mycを定量的に測定した。インスリンと同様,GHによってもGLUT4-mycのトランスロケーションが起こり,500ng/mlで最大となった。インスリン刺激によるトランスロケーションが少なくとも刺激後2時間は不変であったのに対し,GH刺激によるトランスロケーションは刺激後30分で最大となるがその後速やかに減弱し,2時間後には未刺激の状態に戻った。以上の結果より,GHにより短時間のみインスリン様血糖降下作用が生じるメカニズムを明らかにした。この細胞をGHで24〜48時間前処置した後,GHあるいはインスリンで再刺激を行うと,GHによるGLUT4-mycのトランスロケーションはおこらず,細胞はGHに不応状態となっていたが,インスリンによるトランスロケーションは阻害されなかった。このことより,GHによるインスリン抵抗性は,GLUT4のトランスロケーションを阻害する以外の機序でおこることが考えられた。
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