1997 Fiscal Year Annual Research Report
酵素蛋白質の構造解析と分子設計: 遺伝性代謝病の病態解明と治療法開発への応用
Project/Area Number |
08670932
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
桜庭 均 (財)東京都臨床医学総合研究所, 臨床遺伝学研究部門, 研究員 (60114493)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加瀬 良一 (財)東京都臨床医学総合研究所, 臨床遺伝学研究部門, 研究員 (20150203)
新本 美智枝 (財)東京都臨床医学総合研究所, 臨床遺伝学研究部門, 研究員 (20216237)
伊藤 孝司 (財)東京都臨床医学総合研究所, 臨床遺伝学研究部門, 研究員 (00184656)
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Keywords | α-ガラクトシダーゼ / ファブリー病 / メタノール資化酵母 / X線結晶構造解析 / アンチセンスオリゴDNA / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
1.ヒトα-ガラクトシダーゼ大量生産系の確立とX線結晶構造解析: α-ガラクトシダーゼ分子の立体構造を明らかにするため、これまではバキュロウイルス発現系を用いて得られた産物を分析試料としたが、解析点の強度が不十分であった。そこで、メタノール資化酵母を用いた発現系を確立した。本法は、容易性と経済性に優れており、大量の産物が得られた。これを試料として結晶化を行った所、結晶化剤の違いにより、立方晶系と斜方晶系の2種類の結晶が得られた。これらの結晶を用いてX線結晶構造解析を行い、2.6オングストロームの分解能の情報を得た。さらに、現在基準決定を試みており、酵素の3次構造を決定中である。 2.ヒト腎由来細胞系でのファブリー病モデルの作製: 腎臓は、ファブリー病における主な障害臓器であり、酵素補充療法を行う際の標的となる。しかし、ファブリー病患者由来の腎細胞の入手は、現実には困難である。そこで、アンチセンスオリゴDNAを用いて、ヒト腎由来の培養細胞におけるファブリー病モデル系の作製を試みた。その結果、ヒト腎由来のメサンギュウム細胞中のα-ガラクトシダーゼ活性を、対照の約30%以下に低下させるSオリゴDNAの配列が確認された。今後、バフィロマイシンA1などの併用により、さらなる活性低下を生じさせる系の確立を試みる。 3.α-ガラクトシダーゼのトランスジェニックマウスの作製: 骨髄移植を含むファブリー病の治療法開発のため、ヒトα-ガラクトシダーゼを発現するトランスジェニックマウスを作製した。本マウスは、腎などの組織において、対照の数百から数千倍の酵素活性を有した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Takata T: "Screening and detection of gene mutations in Japanese patients with Fabry disease by single-stranded conformation polymorphism analysis." Brain Dev.19. 111-116 (1997)
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[Publications] Utsumi K: "High incidence of thrombosis in Fabry's disease." Internal Med.36. 327-329 (1997)
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[Publications] Shimmoto M: "Generation and characterization of transgenic mouse expressing a human mutant α-galactosidase with an R301Q substitution causing a variant form of Fabry disease." FEBS Lett.417. 89-91 (1997)
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[Publications] 桜庭 均: "Fabry病の病因解明と治療法開発" 日本自律神経学会雑誌. 32. 102-105 (1997)
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[Publications] Okumiya T: "α-Galactosidase gene mutation and its expression product in an asymptomatic Fabry hemizygote with reduced α-galactosidase activity." Hum.Mutat.Suppl.1. S213-S216 (1998)
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[Publications] Kase R: "Immunohistochemical characterization of transgenic mice highly expressing human lysosomal α-galactosidase." Biochim.Biophys.Acta. (in press).