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1997 Fiscal Year Annual Research Report

アルコール依存症の事象関連電位、定量的MRI、遺伝子解析を用いた多元的研究

Research Project

Project/Area Number 08671094
Research InstitutionUniversity of the Ryukyus

Principal Investigator

外間 宏人  琉球大学, 医学部, 助手 (80238724)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 比嘉 司  琉球大学, 医学部・附属病院, 助手 (90284984)
大田 裕一  琉球大学, 医学部, 講師 (90264481)
兼島 瑞枝  琉球大学, 医学部, 助手 (20253958)
小椋 力  琉球大学, 医学部, 教授 (60032330)
Keywordsアルコール依存症 / 事象関連電位 / 遺伝負因 / MRI
Research Abstract

精神生理学的な認知機能の指標とされる事象関連電位を用いたアルコール依存症研究ではP300振幅低下やP300潜時の延長などの異常が報告されている。またアルコール依存症の高危険児についてもN200振幅増大などの異常が報告されている。今回我々はアルコール依存症の事象関連電位異常に及ぼす遺伝負因と重症度の影響について検討を行った。
対象は57名のアルコール依存症者でそのうち遺伝負因のない物は27名、2親等以内にアルコール依存症の遺伝負因を有するものが23名、精神分裂病の遺伝負因を有するものが7名であった。症状の重症度から飲酒群(25名)、断酒群(15名)、節酒群(17名)の3群に分けた。事象関連電位は、オドボール課題(標的刺激2kHz、非標的刺激1kHzトーンバースト、刺激呈示確率はそれぞれ20%、80%)を用い、記録はFz,Cz,Pzの3電極から行った。結果としてN200振幅は精神分裂病の遺伝負因があるものがアルコール依存症の遺伝負因のあるもの、遺伝負因のないものに比較して振幅が大きい傾向があり(Fz、Cz)、重症度による比較では飲酒群が節酒群よりも振幅が大きい傾向が認められた(Fz)。N200潜時についてはアルコール依存症の遺伝負因のあるものは遺伝負因のないものよりも潜時が短かい傾向が認められた(Fz、Cz、Pz)。P300振幅については遺伝負因、重症度による差は認められなかった。P300潜時は飲酒群が節酒群より延長していた(Cz、Pz)。これらの結果はアルコール依存症者の事象関連電位異常が、遺伝負因(trait)と重症度(state)によってそれぞれ異なることを示していると考えられた。MRIについては側脳室の拡大とN100振幅の減少との相関、脳溝の拡大とP300振幅減少との相関が明らかとなっているが、ドパミンD2遺伝子多型性との関連などについては現在も検討中である。これまでの研究結果については第94回日本精神神経学会、第25回日本脳科学会で発表予定である。

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Published: 1999-03-14   Modified: 2016-04-21  

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