1996 Fiscal Year Annual Research Report
ファジィ制御を応用した換気-血流補助統合型自動ECMOシステムの開発
Project/Area Number |
08671548
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
兼安 秀人 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (40185955)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村杉 雅秀 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (60182119)
新田 澄郎 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (60006096)
|
Keywords | ECMC / ファジィ制御 |
Research Abstract |
本年度は、血液酸素加、二酸化炭素除去を対外循環を用いて行う場合の自動制御法の第一段階として、血液ガスセンサーからの情報を指標とする人工肺ファジィ自動制御法の開発を以下の手順で行なった。 (1)臨床使用されている血液ガスセンサーを用い、この情報を指標として送気ガス流量および酸素濃度をファジィ制御する方法を検討した。マスコントローラーを圧縮空気、酸素に接続して、各ガス流量を制御することで定常流としての送気ガス流量と酸素濃度とを独立に制御できる混合ガスブレンダーを開発した。制御法はPaO2、PaCO2各々の変化を制御目標値からの偏差としてとらえ、この偏差の時間的変化とを併せてファジィ規則に乗せて表現した。定常流としての送気ガス流量と酸素濃度の出力をこのファジィ解釈に対応させ、ファジィロジックボード上でデファジィし、混合ガスブレンダーから出力してPaO2、PaCO2の制御を行った。雑種成犬における完全体外循環VAバイパス実験において人工肺通過血流量および血液温度の外乱に対し、この自動制御が十分頑堅であることを実験的に確認した。 (2)通常の開心術20例における対外循環にこの自動制御を応用し、特に復温期における血液流量と温度変化に対し良好な血液ガスの制御性を確認し得た。 (3)弓部大動脈瘤5例に対する手術中の体循環停止、脳分離体外循環における急激な血流変化と温度変化に対してもほぼ良好に血液ガスを制御しえた。
|