1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08671651
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
佐藤 啓二 愛知医科大学, 医学部, 教授 (20178726)
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Keywords | 温度処理骨 / 骨癒合 / 骨同化 / MRI / 骨密度 / 骨強度 / 骨改変 |
Research Abstract |
70度加温処理自家骨移植実験において、骨癒合・骨同化・骨改変の過程を検討する目的にて、ビーグル犬脛骨を用い、一例は温度処理骨を、対側は自家骨を用いて、単純X線像・MRI・骨密度・骨強度を経時的に測定した。 平成9年度は術後5カ月までの骨強度についての検討を行った。加温処理自家骨移植では骨強度は維持されているのに比し、自家骨移植では骨強度は徐々に低下した。そこで長期経過を検討する目的で、術後半年・1年・1年半・2年での骨強度の検討を行ったところ、加温処理自家骨移植では1年を過ぎてから骨強度は低下し始め、2年までに元の強度に復した。自家骨移植では術後徐々に低下し始め、約1年で元の強度に回復した。つまり骨の同化と改変という過程は、まず破骨細胞が主として働く骨吸収の段階を経て骨芽細胞が主として働く骨形成の過程をたどる。加温処理自家骨では、破骨細胞が働く骨吸収過程が遅くなっている事が理解できた。従って、加温処理に伴うコラーゲンの変性が骨芽細胞や破骨細胞の分化度に如何に影響をするかを知る目的で、ラットの未処理骨・加温処理骨・オートクレーブ処理骨を粒子化し、培養系にて骨髄由来の骨芽細胞の分化度を検討している。オステオポンチン・アルカリフォスファターゼ・オステオカルシンについて、定量的な評価を加えているが、結果は未だ得られていないところである。
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