1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08671941
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Research Institution | TEIKYO HEISEI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
大川 とみ 帝京平成大学, 情報学部, 助教授 (30101695)
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Keywords | 妊娠 / ストレス / 性ステロイド / 胎仔 / ACTH / オピオイド |
Research Abstract |
1. ストレスモデルによる周生期内分泌環境、脳内アロマターゼ活性および視索前野の性二型核(SDN)の変化 妊娠14日から21日までの連日、光照射・熱・弱拘束によるストレスを45分間、1日3回施行したM(moderate stress)群ならびに同期間に連日頭部および四肢を完全に固定するストレスを2時間、1日1回施行したF(forced stress)群について比較検討した。まず、雄仔の周生期の血中testosteroneと視床下部アロマターゼ活性はMF両群でC(対照)群に比べ有意に減少した。MF群間では両者ともにF群がM群より低値となった。生後30日で検討したSDN断面積はM群がC群に対して縮小傾向を、F群は有意な縮小を認めた。雌仔ではこれらの指標についてストレスの影響、ストレスモデルによる差異は認めなかった。 2. ストレスモデルによる周生期および幼若期の視床下部下垂体副腎機能の変化 妊娠19日、母獣へのストレス負荷終了後に測定した胎仔血中ACTHはC>M>Fの順で減少し、F群では雌雄ともに有意に低下した。生後1日で検討した副腎重量は、母獣で追加C<M<F群の順で増加し、新生仔では雌雄ともに、C>M>F群の順で減少、視床下部CRH含量はF群のみ有意に低下した。生後14、30日で仔に20分の拘束ストレスを負荷後、血中ACTHを測定したところ、生後14日でM群はACTH反応性が有意に低下、一方、F群では有意に増加した。生後30日では、MF両群でC群に比べACTHの反応性は有意に増加した。生後60日ではストレスに対するACTHの反応に差は認めなかった。
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