1996 Fiscal Year Annual Research Report
局所網膜電図と局所視覚誘発電位に関する研究-スキャニングレーザーオフサルモスコープ(SCO)を用いて-
Project/Area Number |
08672022
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | 佐賀医科大学 |
Principal Investigator |
松井 淑江 佐賀医科大学, 医学部, 講師 (30238951)
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Keywords | スキニングレーザーオフサルモスコープ / 局所網膜電図 / 局所視覚誘発電位 |
Research Abstract |
本年度はスキャニングレーザーオフサルモスコープ(SLO)を用いた局所網膜電図、局所視覚誘発電位の記録方法の確立を目標としていたが、必要機器の組立設置後に新たに生じた問題として、SLOと交流増幅器の両方へ同時に刺激の信号を送ることのできる装置が必要となった。これは、コンピューターマウスの改良とスイッチボックスを組み合わせた装置を作製し、現在、0.5〜0.1HZの刺激が可能となっている。次の問題は雑音の問題である。通常、局所網膜電図や局所視覚誘発電位は数μVと非常に小さな電位変化であるため、雑音の混入に左右される。このため、加算平均はもちろんであるが、S/N比のよいBurrian-Allen電極を用いることにより雑音を減弱させることが可能となりつつある。しかしながら、まだまだ満足な記録は得られていないのが実情である。さらに問題となるのは、刺激時間が100msecであるため、それによるONとOFFの反応の関係も考えなければならない点である。現在、2名の正常被験者を用いて、黄斑部、黄斑近傍、視神経乳頭部の刺激による局所網膜電図と局所視覚誘発電位の同時記録を繰り返し行なっている。再現性のあるデータをとることができるようになった後に、さらに多数の正常被験者で記録し、正常コントロールの確立を次年度の前半の目標とする。その後に、種々の眼科的疾患における記録を施行したいと考えている。
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