1996 Fiscal Year Annual Research Report
椎体骨骨梁の三次元構造の数値解析による骨粗鬆症診断法
Project/Area Number |
08672150
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
土門 正治 東京医科歯科大学, 歯学部, 助教授 (60014198)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大林 尚人 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (40176988)
誉田 栄一 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (30192321)
|
Keywords | 骨粗鬆症 / 椎体骨骨梁 / 三次元構造 / フラクタル次元 / Sierpinski / Menger Sponge / 3D Random Fractal |
Research Abstract |
本研究の目的は三次元CT撮影法及び三次元MRI撮影法に基ずく椎体骨画像から、骨梁構造を解析するシステムを整備することである。本年度の研究成果は、下記の三点である。 1.CGソフトウエア導入による三次元CT及びMRI画像の可視化システムの構築 可視化システムは対照とする三次元構造体についてのイメージを構成し、数値解析の結果を予測する上で必須である。 2.理論値のフラクタル次元をもつ三次元像の作成 本研究は三次元構造体の解析法の一つとしてフラクタル次元の測定を採用する。同測定法の計算時間及び精度を検討する目的で、理論値のフラクタル次元をもつ基準構造体を作成した。フラクタル次元2.0000のSierpinski Sponge、2.7269のMenger Sponge,及び2.2〜2.8の3D Random Fractal Spongeである。これらの構造体を1.の可視化システムにより確認した。 3.三次元構造体のフラクタル次元測定プログラム 医療画像のメモリ量が大きいことから、三次元構造体としてのデータ量全てをコンピューターのメモリ上で処理すると、一症例について数時間の計算時間を要する。各スライスの二次元画像ファイルをハードデイスクのメモリに格納し、最大20枚の画像ファイルをハードデイスクからコンピューターのメモリ上に転送することにより計算処理を行なうプログラムを作成した。計算時間は、3分程度にまで削減できた。本プログラムを2.の基準構造体に適用し、測定精度を検討した。Sierpinski Spongeで1.9903、Menger Spongeで2.7439を得た。いづれも理論値から1%以内の偏りであり、満足すべき精度である。しかし、3D Random Fractal Spongeでは、理論値2.60の場合、最も偏りの大きい2.75の値を得た。この結果は、3D Random Fractal Sponge作成のプログラムが不十分であることに起因すると考えられる。
|