1997 Fiscal Year Annual Research Report
椎体骨骨梁の三次元構造の数値解析による骨粗鬆症診断法
Project/Area Number |
08672150
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
土門 正治 東京医科歯科大学, 歯学部, 助教授 (60014198)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大林 尚人 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (40176988)
誉田 栄一 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (30192321)
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Keywords | 三次元構造 / 椎体骨 / 骨粗鬆症 / フラクタル次元 / カントール集合 |
Research Abstract |
1)三次元画像データのフラクタル次元解析法により計算したフラクタル次元測定値の意義を調べた。すなわちフラクタル次元の理論値が与えられたフラクタル画像について本解析法により求めた次元値の理論値からの偏位は、フラクタル画像のテクスチャーを表示するLacunarity、Lに依存することを確認した。本研究では、L=n_dila/n^*27と定義した。ここで、nは原画像のボクセル数、n_dilaは原画像の三次元膨脹画像処理(dilatioa)により得られる膨脹画像のボクセル数である。三次元膨脹画像処理の構造要素は3x3x3の立方体を採用したので孤立した単一のボクセルはボクセル数27の立方体に膨脹する。フラクタル画像は1/r=3とする三次元カントール集合(N=2〜20、フラクタル次元Dim=logN/logr)により構成した。LはNと共に単調に減少する。同一のNについて比較するときLの大きいカントール集合ではフラクタル次元の測定値は理論値よりも小さい。逆にLの小さいカントール集合ではフラクタル次元の測定値は理論値よりも大きい。この相関はfractional Brownian motion(フラクタル次元の理論値が与えられている)の画像についても成立する。本研究は標準画像(フラクタル次元の理論値が既知)によりフラクタル次元解析法を検討するとき、測定値の理論値との一致の程度と共に、その偏位の様相をも調べることを指示する。さらに臨床画像のフラクタル性を表示する上、でフラクタル次元と共にLacunarity,Lの二つの値を併せて記述することが必要であることを結論する。 2)臨床CTスライス画像を本研究のフラクタル次元解析システムのファイルフォーマットに変換し、正常成人女子の椎体骨骨梁の骨密度に対応するCT値で二値化し三次元骨梁構造体像を構成した。三次元骨梁構造体像を可視化した。同構造体内に関心部位を設定しフラクタル次元を測定するプログラム群を作成した。
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