1996 Fiscal Year Annual Research Report
LA-PCR法を用いた効率的なリコンビナントGTaseの発現系の開発
Project/Area Number |
08672364
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤原 卓 大阪大学, 歯学部・附属病院, 講師 (00228975)
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Keywords | Streptococcus mutans / グルコシルトランスフェラーゼ / LA-PCR |
Research Abstract |
Streptococcus mutans MT8148由来のGTase遺伝子gtfBとgtfCをもつ組換えプラスミドpSK6とpSK14をテンプレートとして用い,LA-PCR法によって約5kbの各gtf遺伝子の増幅を行った.この際,次のクローニングのために開始コドン部に制限酵素NcoIの切断部位を,カルポキシ末端部にはBglIIの切断部位が組み込まれるようにプライマーを設計した.ついでバクテリオファージT7のRNAポリメラーゼのプロモーターシステムをベースに,強力なプロモーターの制御機構を備えたpET-lldベクターに増幅したGTase遺伝子を組込み,gtfBを持つ組換えプラスミドpMT03及びgtfCを持つpMT01を作成した.これらを発現用の宿主大腸菌に形質転換後,IPTGを用いて誘導をかけ,リコンビナントタンパクを発現させた.このリコンビナントタンパクがGTaseであることを抗GTase抗体を用いてウエスタンブロットによって確認した.各種の発現用の宿主大腸菌を用いてGTase発現を検討したところHMS174(DE3)pLysE株が最も安定であった.さらに発現条件を検討したところIPTG濃度0.4mM,培養温度25℃が至適であった.また発現されたリコンビナントGTaseにグルカン合成能があるかを^<14>C-スクロースをもちいて調べたところ,有意の活性は認められるが,その活性は低コピーベクターpMW119にgtf遺伝子が組み込まれたpSK6やpSK14と比較して増加していなかった.これは発現されたリコンビナントタンパクが不溶化しているものと考えられるので尿素や界面活性剤を用いて可溶化を現在試みている.
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