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1996 Fiscal Year Annual Research Report

先天的にbcl-2(抗アポトーシス因子)遺伝子に変異を持つヒト患者の病因の解明

Research Project

Project/Area Number 08672599
Research InstitutionKumamoto University

Principal Investigator

足立 尚登  熊本大学, 医学部附属病院, 助手 (00264292)

Keywords自己免疫疾患 / bcl-2 / 多型 / 細胞死
Research Abstract

日本人では、bcl-2遺伝子の43番目のアミノ酸がアラニンとスレオニンの多型があり、その割合はアラニンのホモが85%、アラニンとスレオニンのヘテロが15%である。mouseのIL-7依存性preB細胞を用いたin vitroの発現実験からは、43Thr bcl-2蛋白が43Alaより抗細胞死作用が弱い事が確認された。
またbcl-2の過剰発現transgenic mouseでは高率にlupus like nephritisをきたし、自己免疫疾患に陥る事が多い事から、bcl-2の多型と自己免疫疾患の感受性に差がある可能性が考えられた。そこで正常コントロール290例、小児期発症のIDDM221例、成人期発症の自己免疫疾患237名(RA105例、SLE57例、シェ-グレン症候群55例、その他20例)でbcl-2の多型の割合について調べ、χ2検定を行った。43Thr bcl-2を持つ頻度(ヘテロまたはホモ)の割合は正常コントロールでは14.5%,IDDMでは6.8%(P<0.01),成人の自己免疫疾患で8.0%(P<0.025)で、抗細胞死作用の弱い43Thr bcl-2を持つ人が自己免疫疾患発症には抵抗性を持つ事が明らかとなった。以上の所見は、抗細胞死作用の異なるbcl-2の多型がリンパ球に発現する事により、自己免疫疾患発症の頻度が変化する事を示し、ヒトにおいてもbcl-2遺伝子が自己免疫疾患のmodifier geneであることが明らかになった。

URL: 

Published: 1999-03-07   Modified: 2016-04-21  

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