1997 Fiscal Year Annual Research Report
幼児の歩行動作の発達と重心動揺・平衡性能力の関係について
Project/Area Number |
08680157
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Ube Frontier University Junior College |
Principal Investigator |
鈴木 雅裕 宇部短期大学, 保育学科, 助教授 (40179255)
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Keywords | 歩行動作 / 重心動揺 / 平衡性 / 足蹠形状 |
Research Abstract |
本研究は幼稚園幼児を対象として、歩行動作の質的な変化と、足蹠形状の質的変化や重心動揺計や平衡性測定項目によって得られる量的な変化との間の関係を、3年間にわたって縦断的に分析するものである。今回はその2年度目であるので一部の幼児については縦断的な分析を行った。今年度は、3〜6歳の幼稚園幼児246名(年少男児37名、年少女児33名、年中男児37名、年中女児42名、年長男児49名、年長女児48名)を対象として、足蹠形状、重心動揺、平衡性能力および歩行動作の測定を行った。なお246名の中で、前年度も測定を受けた幼児は141名(年少→年中男児23名、年少→年中女児27名、年中→年長男児45名、年中→年長女児46名)であった。 1.前年度と同様に、重心動揺諸測度と平衡性能力測定項目では、年齢とともに発達し、安定した立位姿勢を保てるようになり、特に年中児から年長児にかけての発達が著しい。また両者の間では、年少児を除いて統計的に有意な相関関係を示し、縦断的な分析においても同様の結果が認められた。2.平沢の方法により土踏ふまずの形成群と未形成群に分類し、両群間で重心動揺および平衡性能力の結果を比較したところ、平衡性能力測定項目では性別に関係なく年長児において土踏まず形成群の方が有意に優れていた。また、重心動揺諸測度の多くは年長児以外では差が見られなかったが、前後方向への動揺は土踏まず形成群が未形成群より有意に小さかった。重心動揺パターンは、年齢や性に関係なく多極型は少なく、大部分はびまん型および前後型に分類できると思われた。横断的および縦断的分析の両方ともにおいて、年齢とともに求心型に移行する傾向が見受けられた。3.歩行動作については、歩行速度からその発達段階を区分したが、年少児から年中児にかけて歩行速度が速くなり、統計的に有意ではないが年中児から年長児にかけては身体各部位の動き方(歩幅、膝関節の角度等)に変化が見られる傾向にあった。歩行速度の縦断的な分析では、男女児ともに前年度に比べ有意に速くなった。
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