Research Abstract |
重力について思考する場合の3つのマイクロワールドの内容を次のように明らかにした。 1 言葉:質量,比例する,速度,など。言葉で思考する。 2 数式:万有引力の法則,速度と位置の関係,などについて,式で思考する。 3 グラフ:質量(具体例)の位置の変化について,2次元平面,3次元空間で思考する。 これに基づいて,次の内容を持つウィンドウが設計された。 1 言葉:文字や文節を素材とし,これらを結合し,格文法を用いることにより,文として構成できる。 2 数式:変数,演算子を素材とし,これらを結合し,式を構成できる。 3 グラフ:2あるいは3実数軸を内容とする。任意の点に質量を置き,時間的な位置の変化を表示できる。 これらのウィンドウを用いると,次の学習活動が可能になることが明らかになった。 1 開始〜習得(連携して変化させる場合): (1)定義や性質を自分で文章構成する。 (2)その定義や性質に従った式を,コンピユ-タに作らせる。 (3)式に値を与え,グラフを作らせる。 (4)逆に,式やグラフを作り,その意味を言葉にさせる。 2 開始〜習得(独立に変化させる場合): 複数のウィンドウで,別々に作業し,結果が一致するかどうかを確かめる。 3 疑問〜確認:学習の進展をある程度,把握できると(あるいは,教師が把握し,教材のパラメータを変更し),教材から「この場合は?」などと,考え直しを促すことができる。 4 利用・発展:投球や打球のデータを得,当てはめて分析したり,ネットワークを利用できれば,遠隔共同学習への展開も考えられる。
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