1997 Fiscal Year Annual Research Report
就学前幼児の描画における色使用の縦断的実態調査とその分析によるPUC診断法の開発
Project/Area Number |
08680282
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Research Institution | GIFU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
冨岡 卓博 岐阜大学, 教育学部, 教授 (30108055)
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Keywords | 色彩嗜好 / 描画の発達段階 / 性格診断 / 描画心理学 / 児童理解 |
Research Abstract |
1、本研究は、色彩がもつ表現上の意味を明らかにするために、就学前幼児の描画での色使用の実態調査とその分析により、幼児における描画特性をとらえることにある。これまでの調査対象は、幼稚園の学級数にし17クラス(内、2年保育分5クラス、3年保育分12クラスでさらにその内7クラスが調査継続中)であるが、データ分析の結果、学級単位の差異が大きいことが示された。この原因として、 (1)個々の子どもの暦年齢に対応した内からの変容とは別に、集団(学級)の中で学習し合う、あるいは、仲間相互に表現方法を知る・まねることで発達していくことが推察される。 (2)学級によって男女児ともに学期間の使用量の伸び率がよく似ているが、男女児間にも互いに強く影響しあっていることによると推察される。 2、使用色頻度Predominant Use Color(略してP.U.C.)測定方法には、年齢別、男女別の規準値(norm)を設定条件がなにであるかがもっとも重要となるが、調査母数が今年度末には、各暦年齢とも500以上となる予定で3歳児が多色使用であるに対し、5歳児では「肌」「黒」の多用か際だつ。 (1)今年度、規準値に含まない調査幼稚園(一斉指導カリキュラム実施園)の3年間のデータが年度末には入手整理される。これを規準値と比較分析することによって、教育指導のあり方の相違と使用色との関係が明らかになる。(研究の性格上、3月中旬に最終データが入力される)
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