1997 Fiscal Year Annual Research Report
固有安全炉における熱水力挙動およびヒートパイプによる余熱除去システムに関する研究
Project/Area Number |
08680521
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Research Institution | NAGOYA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
玉置 昌義 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00023309)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 義之 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00252255)
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Keywords | 固有安全炉 / 制御最適化 / 伝熱流動 / 可視化技術 / 中性子ラジオグラフィ / シミュレーション計算 / 2相流 / 相関解析 |
Research Abstract |
固有安全炉における熱水力学的挙動の研究として、炉運転過渡時の冷却水流動挙動およびそれに基づく代替起動運転法の提案と実験的検証をおこなった。また、基礎実験として、二相波状流における気液界面挙動の研究、ベナ-ル対流の可視化およびシミュレーションション解析を行った。さらに可視化技術の高度化のために中性子ラジオグラフィに関する基礎研究をおこなった。以下にその成果の概要をまとめる。 1.PIUS炉停止および再起動時の冷却水流動安全性に関するシミュレーション研究 PIUS炉模擬熱水力実験装置(EARTH)を用いて起動-停止-再起動の熱水力的安定性について実験し、平行ループモデルで解析した。安定的制御の検証、モデルによる解析可能性を示した。また、PIUS炉の新しい起動法の開発を行い良好な結果を得た。 2.二相波状流における気液界面挙動の可視化およびシミュレーションコンピュータ解析 軽水炉配管破断時の波状流における気液界面挙動について実験的研究を行い、気相流速により界面波の発達,エントレインメントの発生等について明らかにし、気液界面せん断応力を駆動力とするモデルで解析評価することができた。また、自然対流の基礎過程を明らかにするためにベナ-ル対流について実験的に可視化し、α-FLOWコードによるシミュレーション実験と経験的固有関数解析法による研究を行い、乱流に関する組織構造についての知見を得た。 3.可視化技術の高度化のための中性子ラジオグラフィ研究 流体挙動についてレーザーを用いる可視化技術と合わせて中性子ラジオグラフィによる可視化技術の有用性に着目して基礎研究をすすめ、水素含有流体について応用可能性を示した。
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[Publications] 伊藤和宏 他5名: "水平矩形ダクト内波状流における気液界面せん断応力に関する実験的研究" 日本原子力学会誌. 39・8. 669-680 (1997)
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[Publications] 小田将広 他3名: "冷中性子計算機断層撮影の定量性におけるビームスペクトルの影響" 日本原子力学会誌. 39・8. 647-656 (1997)
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[Publications] Takahiro Ito 他4名: "Altenatioe start up procodures for a PIUS-type Reactor" Proc.on 8th Tut.Togial Mtg on Nucleon Thernal-Hyaraulics. vol.2. 1086-1094 (1997)
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[Publications] Kiyoko Hatakeyama 他5: "Empirical Eigenfunction Analysis of Rayleigh-Benard Convection in Closed Cylinde" Proc.on 8th Tut.Mtg.on Nuclean Thernal-Hydraulics. vol.2. 848-855 (1997)
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[Publications] Takahiro Ito 他3名: "Recoupliuy and Decoupling of Parallel Loop in Simulated PIUS-type Reacton shutdown and Restait Transients" J.Nuclea Science and Technology. 34・11. 1067-1078 (1997)