1996 Fiscal Year Annual Research Report
高分子材料表面への吸着に基づくタンパク質のコンホメーション変化
Project/Area Number |
08680945
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
久後 行平 甲南大学, 理学部, 助教授 (10153272)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西野 潤 甲南大学, 理学部, 教授 (90068073)
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Keywords | 共重合体 / メタクリル酸メチル / スチレン / N,N-ジメチルアミノプロピルアクリルアミド / N,N-ジメチルアミノエチルアクリレート / 顕微FTIRATR / 接触角 / UV照射処理 |
Research Abstract |
静電的相互作用を利用できる種々の高分子を合成した。すなわちメタクリル酸メチル(MMA)あるいはスチレン(St)を一成分とし、アクリルアミド型カチオンモノマーであるN,N-ジメチルアミノプロピルアクリルアミド(DMAPAA)あるいはN,N-ジメチルアミノエチルアクリレート(DMAEA)を他成分とするランダム共重合体を合成した。なお開始剤としては、2,2'-アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を用い、50℃で所要時間塊状重合を行い、トルエンに溶解した後メタノールまたはジエチルエーテルにて沈殿精製した。ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)測定の結果、共重合体の平均分子量Mwは約300,000から150,000であった。また元素分析の結果、Copoly(MMA/DMAPAA)とCopoly(St/DMAPAA)のDMAPAA組成は、各々〜24mol%および〜25mol%までのサンプルが得られ、Copoly(St/DMAEA)のDMAEA組成では、〜35mol%までのサンプルが得られた。顕微FTIR ATR分光測定から、DMAPAAあるいはDMAEAの共重合により、1676cm^<-1>にアミド|のC=O伸縮振動、1535cm^<-1>にアミド||のN-H変角振動、1041cm^<-1>付近に3級アミンのC-N伸縮振動のピーク強度が増加していることを確認した。水の接触角測定については、液滴法に比べて、37°Cの水に30分浸漬処理した逆バブル法の方が、接触角の急激な減少が認められ、DMAPAAあるいはDMAEAの共重合による基質表面の親水性増加が確認できた。さらにポリスチレン(PSt)を所定時間UV照射処理した後、CaCl_2水溶液あるいはMgCl_2水溶液に浸漬することにより、PSt表面にCa^<2+>イオンやMg^<2+>イオンを固定化した。UV処理時間に依存して、特にCa^<2+>イオンの固定化量が増加した。
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