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1996 Fiscal Year Annual Research Report

文献資料に現れた「南京官話」の概念とその実体

Research Project

Project/Area Number 08710315
Research InstitutionDoshisha Women's College of Liberal Arts

Principal Investigator

木津 祐子  同志社女子大学, 学芸学部, 講師 (90242990)

Keywords中国語 / 官話 / 方言 / 南京 / 正音
Research Abstract

中国語官話が、歴代の言語學的著術においてどのように記述されてきたかを明らかにするため、明清期の韻書の序跋類の概念面での系譜づけを進めた。大まかにいって、韻書においては「官話」と「正音」は必ずしも同じ概念を示すものではないものの、恐らくは「官話」の意味で使っていると思われる「正音」が、通俗韻書ほどよく現れるという傾向が見られた。また、日本の古辞書にも「正音」なる語は登場し、特に江戸期の唐話辞書の類には中国語方言への言及、さらに「官話」や「正音」の觀察が見られることを『古辞書音義集成』全二十巻などにより調査した。さらに今年度は基礎作業として、既成の研究書に見える韻書の書名索引を、アルバイトの補助により作成した。
「官話」とは常に方言と対比的に捉えるべき事柄である。官話と方言の関係について考える際に、現代中国語における普通話と方言との関係を考えることも有効となる。「官話」として歴代大きな役割を果たしてきたのは、恐らく南京官話であったのだが、現代南京官話が属する江淮官話の古い層を知るためには、周辺方言として最大の勢力である呉語との接触史をみることが必要となる。方言と官話がどのように接触し影響し合うのが(一方的であるかもしれぬが)を観察するため、江淮官話と呉語の双方に隣接する安徽省南部の徽語の実態を調査、分析しつつある。

URL: 

Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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