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1996 Fiscal Year Annual Research Report

エバネッセント光を用いた中性原子の光学的誘導

Research Project

Project/Area Number 08740353
Research InstitutionKanagawa Academy of Science and Technology

Principal Investigator

伊藤 治彦  財団法人神奈川科学技術アカデミー, 大津プロジェクト, 研究員 (10270703)

Keywords原子誘導 / エバネッセント光 / 中空光ファイバー / 共振器量子電気力学効果 / 原子堆積 / 同位体分離 / 原子漏斗
Research Abstract

1.円筒コア中空光ファイバーへのレーザー光の結合に関する実験:中空光ファイバーの入射端面を45度に斜方研磨し、その端面での全反射を介してファイバー側面から直接レーザー光を円筒コア部分に導入した。
2.ルビジウム原子熱ビームの誘導実験:数種の中空ファイバーによる原子誘導の実験を世界に先駆けて行った。(1)中空径7μm及び2μmのファイバーを用いて、ルビジウム原子を長さ3cmに渡って80%以上の効率で誘導した。(2)半導体レーザーとアルゴンレーザーを用いた2段階光イオン化法により誘導原子を観測し、+3GHzの最適周波数離調においてエバネッセント光がない場合の背景透過レベルに比べて80倍以上ものファイバー出力を得た。(3)ルビジウム原子誘導用波長780nmの1.8倍の中空径1.4μmを持つファイバーを用いて、円筒型誘電体における共振器量子電気力学効果の観測を初めて行った。(4)ルビジウム原子誘導用波長の半分未満の中空径300nmのファイバーでの原子誘導に成功した。これは、光の回折限界を越えて原子を誘導できることを示すものとであり、極微細構造物作製技術に応用する道を開くものである。(5)高精度制御原子堆積法への応用可能性を調べるために、白金熱ワイヤーを用いた表面イオン化による検出実験を行い、誘導原子のファイバー出力の空間分布を測定した。中空径が7μmの場合、17分/nmの堆積率を得た。(6)双極子力の周波数分散性に基づく量子状態選択性を利用して2つのリビジウム同位体原子の分離を行った。
3.レーザー冷却原子の誘導:中空円錐プリズム内面に誘起したエバネッセント光原子鏡で構成された原子漏斗を提案し、モンテカルロシミュレーションによる解析を行った。ファンデルワールス力を考慮した場合、50%の冷却原子を集めることができるものと見積もった。

  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Publications (3 results)

  • [Publications] 伊藤治彦: "原子を導く光のトンネル" 現代化学. No.311. 49-55 (1997)

  • [Publications] 伊藤治彦: "Laser Spectroscopy of Atoms Guided by Evanescent Waves in Micron-Sized Hollow Optical Fibers" Physical Review Letters. 76・24. 4500-4503 (1996)

  • [Publications] 伊藤治彦: "光ファイバーで原子を運ぶ" Isotope News. No.505. 12-13 (1996)

URL: 

Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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