1996 Fiscal Year Annual Research Report
テトラピロール化合物と血清アルブミンの結合様式に関する研究
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08740502
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
漢那 洋子 琉球大学, 理学部, 助手 (40274873)
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Keywords | テトラピロール化合物 / ビリルビン / 血清アルブミン / 結合様式 / 結合部位 / 反応場 / 光反応 / 分光学的挙動 |
Research Abstract |
本研究は、本研究者がこれまでに明らかにしてきたテトラピロール化合物の光反応に対する血清アルブミンの効果に関する研究を、テトラピロール化合物と血清アルブミンの相互作用を中心として進めることを目的とした。特にビリルビンの血清アルブミンとの相互作用、結合様式に関しての実験方法を適切な形で確立していくことを念頭においた。 ビリルビンは可視光で反応するので、赤色安全灯下で取り扱うことは、もちろんのことであるが、血清アルブミンと相互作用させる実験に先立って、pH7.4〜12.0の範囲で種々の緩衝溶液中におけるビリルビンの溶解度、および安定性を調べ、血清アルブミンとの結合実験を行う際には、ビリルビン溶液の取り扱いに注意が必要であることを明らかにした。pH8.8以下では、一旦溶解させたビリルビンが、沈殿した。pH9.0以上では、定常的に溶解するが、2〜3時間で分解、構造の組み換えの起った異性体、その他に変化した。血清アルブミンの安定性や、ビリルビン-血清アルブミンの相互作用が平衡に達するまでの時間等も確認しておく必要がある。引き続き、相互作用の解析方法を確立し、実際に結合定数、結合数などのパラメータを決定、また、複数の結合部位が存在する場合、協同効果の有無についても検討していく予定である。ヒト、牛、馬、ウサギ、ラット等の哺乳類の血清アルブミンについて系統的に実験を実施し、テトラピロール化合物との相互作用や光反応場としてのメカニズムの詳細な研究に展開していきたい。 その他に、ビレン、アントラセンカルボン酸、ANS、インジゴ等を用いて、血清アルブミンとの相互作用、分光学的挙動を調べる実験を実施、更に進行中である。血清アルブミン中の種々の低分子に関する結合部位、反応場の環境の評価の研究に展開させたい。
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