1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08750260
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
秋山 孝夫 山形大学, 地域共同研究センター, 助教授 (50250949)
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Keywords | 波動制御 / 弾性体 / 動的応力集中 |
Research Abstract |
実際の構造部材には,ミクロ的な切り欠き,すべり帯,界在物,き裂,空洞、転位等の損傷が存在し,これらの損傷近傍においては応力集中が認められるため破壊の起点となり易く,機械構造物の寿命を低下させる一因となっている.そこで,動的荷重を受けた損傷部を有する弾性体中に発生する応力集中を弾性波動によって緩和させるようなアクチィブ制御系の構築方法を研究した. 円孔を有する無限薄板に無限遠方から調和せん断波が持続的に入力している場合を考えると,このときには円孔縁で動的応力集中が生じている.そこで,この調和せん断波を外乱と見なして円孔縁における動的応力集中と制御入力の大きさの自乗和が最小となるような制御入力を調和波動として与えることを研究した.制御入力の大きさ(波長)と位相をそれぞれどのように決めればよいのか,制御の結果,動的応力集中はどの程度緩和されるのか,そして,それらの結果は実用材料の疲労強度増進にどの程度寄与するのかを理論的に検討した.弾性論に基づいて数理解析を行い,動的応力集中係数と制御入力の大きさの自乗和(評価関数)が最小となるような制御入力を求めるために拡張カルマンフィルターを利用した.
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