1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08750411
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Research Institution | Sendai National College of Technology |
Principal Investigator |
笹森 崇行 仙台電波工業高等専門学校, 講師 (40261581)
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Keywords | 送電線 / 放送波 / 誘導電流 / 誘導電界 / インダクタンス / 誘起電界 / モーメント法 / 送電設備 |
Research Abstract |
送電線や鉄塔等の送電設備が電磁環境に及ぼす影響の1つとして,中波ラジオ放送所の近傍にある送電設備の工事や保守点検を行うときに,送電線に高い誘導電界が発生する場合があることがあげられる.普通は工事や保守点検時にも停電を避けるために,作業を行う側の回線は送電を停止するが,もう一方の回線は送電したまま行うのが一般的である.しかしこの状態のままでは,隣の送電線を流れる電流からの誘導によって,作業を行う送電線に誘導電流が発生して危険である.そこで,この商用周波数の誘導電流を防止するため,作業をする側の送電線は鉄塔に接続することになっている.しかしながら,中波ラジオ放送所の近傍にある送電設備においては,送電線と鉄塔が接続されることによってできたループがラジオ放送波と共振して高い誘導電界が発生する場合があることが報告されている. 本研究では,隣の送電線を流れる電流による誘導と放送波による誘導の両方を低減するための対策として,送電線と鉄塔の接続部にコイルを取り付ける方法を提案した.また,理論解析によって効果的なコイルの値や取付場所について検討し,実測によってその効果を確認した.その結果,適切な値のコイルを適切な位置に取り付けることによって,放送波による誘導電界は大きく低減できることが確認できた.さらに,送電線にコイルを取り付けても誘導電界強度が低くならない径間があることも明らかになってきた. このような問題点があることなどから,本研究を押し進めて送電設備が電磁環境に及ぼす影響の解析と対策をさらに明らかにしていく必要があると考えられる.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 笹森崇行: "中波放送波によって送電線近傍に誘起される電磁界の解析" 電子情報通信学会技術報告 EMCJ. 96-1. 1-6 (1996)
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[Publications] 笹森崇行: "中波放送波によって送電線と鉄塔付近に誘起される電磁界-インダクタンスによる抑圧-" 電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集. 通信1. 273 (1996)
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[Publications] 村井泰仁: "送電線への中波放送波誘起電界の低減方法に関する検討" 電子情報通信学会 EMCJ. 96-39. 23-28 (1996)
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[Publications] 笹森崇行: "中波放送波によって送電線付近に誘起される電磁界-共振現象の解析-" 電子情報通信学会総合大会講演論文集. 通信1(発表予定). (1997)