1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08750857
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
安田 秀幸 大阪大学, 工学部, 助教授 (60239762)
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Keywords | 凝固 / 結晶成長 / 磁場 |
Research Abstract |
電磁力は非接触で金属・半導体に力学的に作用させる手段の一つであり、電磁力の凝固プロセスの応用が試みられている。電気伝導性流体が磁場中を運動するときに働く電磁力により流体の運動を制御する目的で磁場が印加され、成果が報告されているが、凝固プロセスでは静磁場印加による溶湯流動の抑制や交流磁場による溶湯攪拌などが行われているが、磁場勾配を積極的に利用した技術はほとんどない。 この静磁場・磁場勾配により発生する電磁力を利用した凝固プロセスにおける溶湯制御が溶湯流動、凝固界面形状、凝固組織に与える影響を明らかにすることを目的として研究を行った。 実験では、強磁性体BiMnのキュリー温度が共晶温度より高く、強磁性体である初晶が晶出する系で主に行った。初晶として晶出したBiMn化合物は磁場により整列することが確認され、結晶方位制御に利用できる。また、強磁性BiMn粒同士は液相中で凝集することが分かった。磁場勾配に液相よりも密度が小さいにも関わらず、浮上を抑えることも確認された。したがって、このような磁場・磁場勾配により磁気力を利用した結晶方位制御を目的とした凝固プロセスに関する知見が得られた。
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