1996 Fiscal Year Annual Research Report
複数のセンサ情報統合によるロボットの作業環境の取得に関する研究
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08751072
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
新宅 英司 広島大学, 工学部, 助手 (50263728)
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Keywords | 多関節型ロボット / センサ情報複合化 / 形状計測 / レーザー式変位センサ / 力センサ / 遺伝的アルゴリズム |
Research Abstract |
1.研究目的:本研究は,海洋などで整備されていない環境において,ロボットが作業・行動するために必要となる周囲の環境情報を取得するためのシステム開発を目的とした。次節に示す3点について研究を行った。 2.研究実績 (1)非接触式センサによる未知形状探索のためのマニピュレータ動作法 提案した動作法は,対象物体の3次元形状を計測するため,レーザー式変位センサで得た距離情報をもとにマニピュレータを制御し,常にセンサを計測対象と一定の距離を保ちつつ,計測に最適な姿勢をとるものである。動作方法の有効性を確認するため,4自由度垂直多関節型マニピュレータを使った実験を行った。実験の結果,提案システムは,曲率1.5mの円筒曲面形状や防撓材付き平板などの形状を,計測誤差0.5mmから1mm程度で計測可能であることが明らかになった。 (2)遺伝的アルゴリズムによる計測対象物体の据付位置推定 センサで得た計測対象の輪郭情報から,対象物体の据付位置推定する方法を提案した。2次元平板の位置・角度を推定問題を例題として,数値計算を行い本手法の有効性を確認した。その結果,遺伝的アルゴリズムを用いることより,短時間で高精度の位置推定が可能であることが判明した。 (3)板バネ式接触センサと光学式距離センサの利用についての理論的検討 複数センサの情報を複合化するための基礎的研究として,ロボットの作業対象の近距離から接触作業に至るまでの計測するため,板バネによる簡便なセンサと距離センサの配置方法について検討した。今回の理論的検討により,実現に向けての見通しが得られた。 3.まとめ:研究の結果,センサ情報の複合化のための基礎的な技術は確立できたと考えられる。今後,接触式センサの情報と非接触式センサの情報をより連携させたロボットの動作方法について検討を行う必要がある。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 新宅英司: "海洋ロボット用マニピュレータの運動特性同定とエネルギー最小化軌道計画法に関する計画" 日本造船学会論文集. 180. 695-703 (1996)
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[Publications] 藤本由紀夫: "アンケート調査に基づく船体構造検査と疲労信頼性の検討" 日本造船学会論文集. 180. 601-609 (1996)
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[Publications] Yukio Fujimoto: "Structural Monitoring for Fatigue Crack Detection and Prediction" Proc.of the Sixth (1996) Int.Offshore and Polar Eng.Cnf.Vol.4. 227-234 (1996)
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[Publications] 新宅英司: "ロボットによる製品の工作精度計測に関する研究" 西部造船会々報. 94号(発表予定). (1997)