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1996 Fiscal Year Annual Research Report

気泡力学に基づくキャビテーション推定法に関する研究

Research Project

Project/Area Number 08751073
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

安東 潤  九州大学, 工学部, 助教授 (60211710)

Keywordsキャビテーション / 気泡核 / Rayleigh-Plessetの式 / 気泡力学 / 気泡の包絡線 / キャビティ形状 / 2次元翼 / SQCM
Research Abstract

一般に、キャビテーション気泡は水中に存在する微細な気泡が核になって発生するということが定説となっているのを踏まえ、キャビテーション発生の原因となる気泡核に注目したキャビテーション推定法を開発した。本研究では、一様流中に置かれた翼の前縁に半球形の微小気泡が付着した後、翼表面上に沿って翼前縁から後縁へ向かって移動すると考える。さらに、半球形気泡に対し翼表面が水平な壁面であると仮定して3鏡像を考慮し、無限流体中の球形気泡に置き換えると、球形気泡の成長方程式であるRayleigh-Plessetの式が適用でき、これを解いて得られた気泡の包絡線をキャビティ形状とみなす。この式を解く際に必要となる気泡周囲の圧力係数の時間変化は次のようにして求められる。まず、翼表面上の接線速度と圧力分布を九州大学で開発したパネル法の一種であるSQCMを用いたポテンシャル計算により求めておく。半球形の微小気泡は翼の最も前縁のパネル中心位置から翼表面上を翼表面に沿って各パネル中心位置の接線速度で移動するとし、この接線速度とパネル中心間の距離から各パネル間ごとの気泡の移動時間を計算する。これらを加算すれば場所と時間の関係が分かり、同時に気泡周囲の圧力係数が時間の関数として得られる。
本研究では、山口らが実験および計算に用いた2次元翼を計算対象とし、計算結果を山口らの実験結果および非線形キャビテーション論理による計算結果と比較した結果、キャビティ後端位置は実験値とよく一致し、またキャビティ最大厚さもキャビティ長さが長い場合を除いて実験値とよく一致することが分かった。本推定法には、キャビティ長さが長くなるとキャビティ厚さが過大評価されるという問題があるが、キャビティを考慮して再度求めなおした翼表面の圧力分布の使用、翼前縁での粘性の影響や気泡の相互干渉の考慮などにより改良の余地があるように思われる。

URL: 

Published: 1999-03-07   Modified: 2016-04-21  

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