1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08760238
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
内ヶ崎 万蔵 日本大学, 生物資源科学部, 助手 (50277399)
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Keywords | 移植機 / 吸引式システム / 負圧システム |
Research Abstract |
移植作業の機械化のための研究は吸引式を中心として、その実用化のための様々な研究がなされてきた。しかし、この方式はブロワにより吸引力を与えて苗ブロックを引抜くシステムであり、その実用化にまだ多くの問題点が残されている。特に、圧力に関する調整が困難であるため、吸引力が大きくなった場合、圃場に落下する苗ブロックの崩壊率が高くなり、苗の活着性に大きな影響を与えている。 本研究は、述上した問題点を改善するために、吸引圧力のコントロールが可能なピストン・シリンダ方式によって吸引圧を発生させ、苗ブロックを引抜く機構について検討のことである。 苗ブロックの移植・落下システム (1)エア-シリンダ式移植機は苗ブロックを圃場に移植するだけでなく、苗ブロックを搬送するのにも応用できる可能性がある。しかしエア-シリンダの負圧のみでは搬送管角度が20度までしか搬送できない。移植ではなく苗の搬送を目的にした場合搬送管角度が90度近くまで搬送できる必要がある。そのためにはエア-シリンダは苗ブロックを引き抜くのだけに用い、苗ブロックの搬送は、搬送間の内部摩擦を減らした流体輸送などを考慮し、今後検討する必要がある。 (2)葉の損傷は葉身の位置、広がりに関係すると考えられたため、播種はトレイセルの中心に行わなければならない。ブロックの損傷は苗ブロックの搬送速度に大きく影響されるため、速度制御をする必要がある。その一例として苗ブロックの底にエア-を当て、搬送速度を弱める研究が実施されている。 今後の問題点 (1)本実験では、流量の検討を行わなかった。そのため流量と搬送との関係が明らかになっていない。 (2)搬送管の角度(鉛直に対する)が大きくなると、苗ブロックが管内で止まることがあった。そのときの対処法を研究する必要がある。 (3)三次元内部構造顕微鏡を用いた根の観察研究では、ポスターカラーの培地混合は、植物にとって好ましくないため、他の染色方法を研究する必要がある。また、培地に寒天を用いた場合と土を用いた場合の植物の成長による違いを確かめる必要がある。
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Research Products
(1 results)