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1996 Fiscal Year Annual Research Report

好酸球Magor basic protein遺伝子の発現調節とその機能の解析

Research Project

Project/Area Number 08770643
Research InstitutionTokyo Medical and Dental University

Principal Investigator

佐藤 貴浩  東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (30235361)

Keywordsmajor basic protein / eosinophils / differential splicing
Research Abstract

私共は、5'末端の上流領域の塩基配列が従来のものと異なる新しいヒト好酸球Major basic protein(MBP)cDNAを単離した。今回humann chromosome 11 cosmid libraryを用いて行った検討結果から、従来のMBP 遺伝子と新たなMBP 遺伝子は11番染色体のsingle copy geneに由来し、両者の5'untranslated region は数kbしか離れていないことがわかった。これらからおそらく両者のtranscripts はdifferential splicing によって生ずる産物であると推測される。
また今回は新たな1.8kb MBPmRNA と従来の1.0kb MBPmRNA の各種細胞における発現をも検討した。Hypereosinophilic syndrome患者6 名の末消好酸球、骨髄細胞、及びHL-60 ce11 lineからtotal RNAを抽出しそれぞれのMBPmRNA に特異的なprimerを作成してsemiquantitative RT-PCR 法により両者の発現量を比較した。その結果、末消好酸球では1.8kbのtranscriptが、また骨髄細胞やHL-60 細胞では1.0kb のtranscriptがそれぞれ優位に発現されていた。また妊婦胎盤のtrophoblast でも1.0kb のtranscriptが発現されていることがわかった。したがってMBP 遺伝子のdifferential splicing には組織特異性はなく、むしろ細胞の分化に伴って調節されていると考えられる。つまり好酸球が成熟すると両者のpromotorの間にtranscriptional interfernceが生じスッチングがおこるものと思われる。このスッチングの意義は未だ不明だか、1.8kb MBPcDNA の5'untranslated region と、ひとたび十分な量が貯蔵されるとこのスッチングにより蛋白産生量を減少させるのではないかと推測される。この現象は毒性の強い蛋白産生を調節する一つの機構として興味深い。

URL: 

Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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