1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08771148
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
松林 保智 順天堂大学, 医学部, 助手 (50219466)
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Keywords | 腰椎々間板ヘルニア / MRI / 術後 / 硬膜管 / 断面積 |
Research Abstract |
腰椎椎間板ヘルニアの術前、術後評価法として経時的MRI撮像とそれによる硬膜管断面積を比較することの有用性を検討している。今年度はさらに症例数を増やし健常対照群73例219椎間とヘルニア手術群25例25椎間のMRI像を調査対象とした。硬膜管断面積をMRIaxial像にて、その専有面積を測定し、健常者間での性別、年齢、椎間板高位での統計学的有意差を求めた。またヘルニア手術群の術前および術後の経時的なMRIaxial像での硬膜管断面積を測定し臨床症状などと対比して比較検討するだけでなく健常者との統計学的有意差を求めた。 その結果、健常者間では硬膜管断面積は男性の方が大きい傾向を認め、年齢が増加するにしたがい減少する傾向を認めたが椎間板高位での有意差は認めなかった。ヘルニア手術群でのMRI-axial像では、神経根の描出は他の検査よりも不明瞭だったが硬膜管の観察には有用だった。術前の硬膜管断面積は健常者と比べ有意に減少しており脱出したヘルニア塊による圧迫と推定できた。術後経過とともに断面積は増加し術後12カ月で健常者とほぼ同等となった。また術後1カ月のMRI像は、各種の異常信号域により術後評価にはあまり有用でないが、術後3カ月以上経過したMRI像とその硬膜管断面積は臨床症状との相関を認め有用であると考えられた。MRI像の硬膜管断面積を測定比較することの臨床的意義を統計学的手法を用いて評明した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 松林 保智: "術後MRIによる腰部椎間板ヘルニア摘出部とその周辺組織の経時的変化" 脊椎脊髄ジャーナル. VOL9,No8. 605-609 (1996)
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[Publications] 松林 保智: "健常者および椎間板ヘルニア術後におけるMRI縁による腰椎硬膜管脊椎" 順天堂医学. 第43巻1号. (1997)