1996 Fiscal Year Annual Research Report
義歯用硬質レジン歯と即時重合レジンの結合強さの向上に関する研究
Project/Area Number |
08771795
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
友竹 偉則 徳島大学, 歯学部, 助手 (70263853)
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Keywords | 硬質レジン / 即時重合レジン / 剪断接着強さ / ボンディング材 / サンドブラスト処理 / 界面破壊 / 凝集破壊 |
Research Abstract |
硬質レジン歯と即時重合レジンの結合強さを剪断接着試験法を用いて測定し,市販のボンディング剤(セラミックプライマー(トクソ-社製),リベロンLCボンディングエージェント(ジ-シ-社製),トクソ-リベースリベースエ-ド(トクソ-社製),90%の塩化エチレンと10%のMMA系モノマーを成分とする試作のボンディング剤)の結合強さ向上効果について検討を行い,以下の結果を得た. 1.硬質レジンと即時重合レジンの結合強さは,無処理の場合は,試料製作24時間後で1.4MPa,90日の水中浸漬後には1.0MPaであり,すべての試料の破断面で界面破壊が観察された. 2.4種類の表面処理材のうち,初期にはリベースエイドでは2.7MPa,試作ボンディング剤では3.3MPaの結合強さを示し,結合強さの向上に有効であった.しかし,90日後には,すべての試料で結合強さは減少した. 3.サンドブラスト処理と表面処理材を併用することによって,結合強さは,24時間後には4.1〜5.1MPaとなり,有意に高くなった.しかし.90日後には,1.6〜3.3MPaと結合強さは減少したが,リベロンLCと併用した場合には高い結合強さを維持していた. 4.市販のボンディング材は,その中に含めれる溶剤の影響で被着面の表面粗さは小さくなった. 以上の結果から,硬質レジン咬合面に即時重合レジンを添加する場合,通常の操作では結合力が不十分であり,これを向上させるためには,被着面にサンドプラスト処理を行う表面処理方法が簡単で最も有効であることが示された.
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Research Products
(1 results)