1996 Fiscal Year Annual Research Report
イソプレノイドの生合成系におけるイソペンテニル一リン酸の代謝について
Project/Area Number |
08780535
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
遠藤 孝恵 東北大学, 反応化学研究所, 助手 (50271995)
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Keywords | イソプレノイド / イソペンテニル一リン酸 / プレニルトランスフェラーゼ / ジメチルアリル二リン酸 / ゲラニル二リン酸 |
Research Abstract |
イソペンテニル一リン酸を代謝するかまたは、それを原料としてイソプレノイドを生合成している生物を探し出すことを目的とし、^<14>Cでラベルしたイソペンテニル一リン酸を基質として、以下の2種類の酵素反応を行った。生成物をTLCで分析し、放射性化合物がどのように変化するかを追求した。 大腸菌の粗酵素抽出液を、Mg^<2+>イオンの存在下[1-^<14>C]イソペンテニル一リン酸とインキュベーションし、プレニルトランスフェラーゼアッセイを行った。^<14>Cでラベルされた反応生成物を順相シリカゲルTLC(1-プロパノール:アンモニア:水=6:3:1)で分析した結果、基質であるイソペンテニル一リン酸のみが検出され、他に放射能活性なスポットは検出できなかった。このイソペンテニル一リン酸の放射能量が時間の経過と共に減少することから、非特異的なホスファターゼの働きでイソペンテニルアルコールが生成したものと推測される。また同様の方法で、プライマー基質としてジメチルアリル二リン酸又はゲラニル二リン酸を加えて、鎖延長反応が起こるかどうかを調べたところ、鎖延長反応は起こらなかった。 大腸菌の粗酵素抽出液に、Mg^<2+>イオン、Mn^<2+>イオン存在下[1-^<14>C]イソペンテニル一リン酸と,リン酸基供給源としてATP、GTP、CTP、TTPとを組み合わせてホスホキナーゼアッセイを行った。^<14>Cでラベルされた反応生成物を上記と同様に分析したところ、基質であるイソペンテニル一リン酸のみが検出され、酵素によるリン酸化は確認できなかった。
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