1998 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子導入を用いたin vivo不整脈モデルの開発
Project/Area Number |
08877117
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
石川 士郎 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90193276)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
児玉 博明 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70225457)
福田 恵一 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20199227)
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Keywords | 遺伝子導入 / Green Fluorescent Protein / 膜電位依存性カリウムチャネル / ラット心筋梗塞モデル |
Research Abstract |
平成10年度はラット心筋梗塞モデルを作製しHVJウィルスを用いた遺伝子導入法の作製ならびにイオンチャネルの制御機構を解析した。 実験計画 本年度はHVJ-リポソーム法を用いてGreen Fluorescent Protein(GFP)の発現ベクターを遺伝子導入し、蛍光活性をレーザー共焦点顕微鏡にて解析した。2)ラット慢性心筋梗塞モデルを用い非梗塞部心筋における膜電位依存性Kチャネルの発現量を検討した。 結果1) GFP発現ベクターを遺伝子導入することにより心筋細胞内に遺伝子導入することが可能であることが組織レベルで明らかとなった。2)心房、心室で各KvlmRNAの存在を認めた。Kv1.2は心室ではsham群とMI群で有意な変化を認めなかったが、心房ではMI群で減少した。Kv1.4は心房、心室でham群とMI群で有意な変化を認めなかった。一方、Kv1.5は心房ではsham群とMI群で有意な変化を認めなかったが、心室ではMI群で著明に減少した。さらにアンギオテンシン変換酵素阻害薬を投与し心筋リモデリングを退縮させることによりKv1.2とKv1.5の発現量の変化は抑制された。 まとめ GFP発現ベクターを遺伝子導入することにより心筋細胞内への遺伝子導入が可能である事が組織レベルで明らかとなった。また心房と心室ではKv1.2とKv1.5の発現制御が異なっており、これらのチャネル発現量の変化は心筋梗塞後リモデリングに伴う電気生埋学的変化に関与している可能性が示唆された。 (Shibata K et.al.Modification of K channel mRNA Expression in Postinfarction Remodeled Ventricular Myocardium Circ Res.1999,in submission)
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