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1996 Fiscal Year Annual Research Report

貝紫の染色性に関する研究

Research Project

Project/Area Number 08878009
Research InstitutionTamaki Women's Junior College

Principal Investigator

寺田 貴子  玉木女子短期大学, 被服学科, 助教授 (00141804)

Keywords貝紫 / ティリアンパープル / ジブロムインジゴ / インジゴ / 還元染色 / 建て染め / アクキガイ / アカニシ
Research Abstract

本年度は有明海産アカニシから採取した貝紫色素の染色性を検討し,以下の成果を得た。
1.貝紫濃度は,50%(対繊維重量)で濃色が得られたが,30%との色相差は小さかった。
2.アルカリ剤と還元剤濃度は,濃色には15g/1(NaOH),30g/1(ハイドロ)が,中色には10g/1(NaOH),20g/1(ハイドロ)がそれぞれ効果的であった。
3.建化と染色温度は,10分間の染色では60℃が適温であった。
4.染色時間は,一回の染色では10分から20分でほぼ平衡に達した。
5.染浴は3回まで利用できたが,3回目の色素残存量は極めて少なかった。
6.毎回新たな染浴で反復染色を行うと濃色が得られたが,3回目でほぼ平衡に達した。
7.生貝を用いた直接染色では日光によって発色が進行したが,日光下で還元染色を行うと,紫外線によって貝紫(ジブロムインジゴ)の臭素結合が切れるためにムラ染めが生じた。
8.直接染色では赤みの紫に,還元染色では青みの紫に発色したが,染色後のソ-ピングや熱処理によっていずれも青みが減り,赤みを帯びた。これは淡色ほど,また,アセテートとビニロンで明瞭に認められた。
9.同一の染浴で染色しても各種繊維はそれぞれ固有の染色性を持ち,これは直接染色よりも還元染色において顕著であった。直接染めではナイロン,毛,絹が良好な染色性を示し,還元染色でのポリエステルとアクリルに対する染色性は低かった。
10.吉野ケ里遺跡出土の貝紫データと比較すると,本研究の直接染色の捺染(摺り染め)が比較的近似した結果を示した。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 寺田 貴子: "貝紫による染色" 玉木女子短期大学研究紀要. 第6巻(発表予定). (1997)

URL: 

Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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