2010 Fiscal Year Annual Research Report
中国経済の構造変化と二酸化炭素排出 -対日国際分業の進展を含む産業連関分析-
Project/Area Number |
08F08010
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
長谷部 勇一 横浜国立大学, 経済学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
JIN J.H. 横浜国立大学, 経済学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 中国産業構造 / 二酸化炭素排出 / 中日国際分業 / 二酸化炭素排出国際収支 |
Research Abstract |
平成22年度は中国北京に行ってデータ収集及び実態調査、中国の産業連関分析学会での報告等今までの研究成果をまとめる作業を行った。昨年10月環太平洋産業連関分析学会第20回大会で報告した中国の産業構造変化と二酸化炭素排出要因分析に関する研究の修正を行うと同時に、2005年中日国際産業連関表の推計の修正を行った。 4月には北京の国家統計局と国家環境保護局を訪れ、データ収集及びフィールドワークを行った。また2005年の研究結果と比較分析を行うため、アジア経済研究所で発表されている2000年中日国際産業連関表を利用して、中日産業の国際分業と二酸化炭素排出国際収支に関する研究を行った。主に総投入基準国産化率(国際分業率)を試算し、中日産業の相互依存関係と二酸化炭素排出国際収支に関して実証分析を行った。分析結果、中日産業間の相互依存関係は、やはり中国の日本への依存度が高いものの、機械、鉄鋼等産業では水平型国際分業が進行しつつある事、また中日国際貿易収支では、中国の貿易赤字にも関わらず、二酸化炭素排出国際収支では、中国の黒字になっており、中日二酸化炭素排出国際収支は、中国の純輸出と日本の純輸入という事になっている。中国の二酸化炭素排出問題は、かなり深刻な問題になっている事が明らかになった。その研究結果を今年8月17-18日中国山東省威海市で行われた中国第7回産業連関分析学会で報告をし、中国の専門家達といろんな意見を交換し、将来の研究のためにかなり役立つこととなった。
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Research Products
(1 results)