2008 Fiscal Year Annual Research Report
中国経済の構造変化と二酸化炭素排出-対日国際分業の進展を含む産業連関分析-
Project/Area Number |
08F08010
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
長谷部 勇一 Yokohama National University, 大学院・国際社会科学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 継紅 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・国際社会科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 産業連関分析 / 二酸化炭素排出 / 国際産業連関表 / 購買力平価 |
Research Abstract |
本研究は主に産業連関分析手法を用いて、中国産業構造変化と二酸化炭素排出、中日産業間国際分業と二酸化炭素排出国際収支を中心に、これらの関係を明らかにする。産業連関分析は、国民経済の産業構造や貿易構造を明らかにするばかりでなく、国際的分業構造分析、環境分析、地域経済分析など幅広い応用分野を有している。経済活動とエネルギー消費や大気汚染の関係を分析するには、産業連関分析の手法が有効であると考えられる。それは産業連関分析が直接効果のみではなく、他産業への間接的な波及効果をも計算できるからである。特に環境問題を考察する上で、このような直接・間接効果を視野に入れた分析視点が大変重要である。 平成20年度は主に中国1997-2002-2005年接続産業連関表と2005年中日国際産業連関表の作成のためのデータ収集及び処理を行い、基礎的な分析を行った。データ収集作業は、中国に関して中国国家統計局から産業連関表,各種統計資料等を集め、日本に関しては、総務省、経済産業省で整備されている産業連関データを入手し、部門分類、価格評価等を中国表と調整するための作業を開始した。集めたデータを順次パソコンに入力し、データベースの作成、および基礎的処理を行った。 既に1997-2002-2005年の中国の接続産業連関表は作成しており、2005年中日国際産業連関表の作成のためのデータ収集も終わり、現在購買力平価の試算作業を行っている。 また、昨年11月に山口大学で開催される環太平洋産業連関分析学会に参加して、日中経済、環境分析に関する情報収集を行った。
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