2008 Fiscal Year Annual Research Report
保険業に対する社会的信頼度の決定要因に関する日韓比較研究
Project/Area Number |
08F08013
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
李 洪茂 Waseda University, 商学学術院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
NAM Sang Wook 早稲田大学, 商学学術院, 外国人特別研究員
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Keywords | 保険会社 / 信頼 / コンプライアンス / 内部統制 / ガバナンス / 自浄能力 / モニタリング |
Research Abstract |
主な研究内容は、保険業に対する社会的な信頼を獲得するための保険会社のコンプライアンスである。その具体的な内容は、保険会社のコンプライアンスとその履行を担保するための内部統制である。 1.保険会社のコンプライアンス 韓国の保険会社に対する社会的な信頼は高くない。その要因として、コンプライアンスが考えられる。コンプライアンスの価値は、保険会社間の競争が激しくなればなるほど、消費者の影響力が大きくなればなるほど、高く評価される。保険会社が社会的なルールを守り約束を誠実に履行することが、保険会社の社会的な信頼を高める一番の要因であることが確認された。したがって、保険会社の社会的な信頼を高めるためには、コンプライアンスを徹底していくことが求められる。 2.保険会社の内部統制 内部統制は、企業のガバナンスとコンプライアンスに重要な要素として考えられる。内部統制は、確実なコンプライアンスを可能にし、企業経営の適法性と適正性を確保させ、経営の効率を高める。これまで成功した企業または倒産した企業の事例から、内部統制が持つ重要性が確認された。金融危機による経営危機に瀕しているが、内部統制は何よりも優先すべき経営課題であり、それの投資を急ぐべきである。また、内部統制には、問題が確認された時点で、その問題を効率的に処理できる自浄能力が求められる。この自浄能力は、モニタリングから始まるものである。内部統制の効率性を高めるためには、モニタリングが重要である。
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