2008 Fiscal Year Annual Research Report
3次元不均質地球のディスロケーションによるコサイスミックな変形
Project/Area Number |
08F08025
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
福田 洋一 Kyoto University, 理学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
FU Guangyu 京都大学, 理学研究科, 研究員
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Keywords | SNREIモデル / 3次元不均質地球 / ディスロケーション / 弾性地球 / 地震断層運動 / コサイスミック変形 / 地殻変動 / 重力変化 |
Research Abstract |
弾性地球の変形に関する研究は古くから行われているが、従来、主に球対称な非回転の等方的完全弾性地球モデル(SNREI)に対しる理論が主であった。しかし、より現実的な地球を考えた場合、地球の水平的な不均質性を考慮すべきことは疑いがなく、3次元的な地球モデルに対するディスロケーションモデルの構築が大変重要な研究課題となっている。そこで本研究では、従来のディスロケーション理論の研究を発展・推進させ、また地球の水平的な不均質性を考慮に入れることで、近年、得られている超伝導重力計やGRACEの衛星重力のような極めて高精度な重力データの解釈に耐えうる、より現実に近い3次元的な地球モデル対するディスロケーションモデルを構築し、また、その具体的な計算手法を開発することで、多くの研究者が利用できる汎用的な計算ソフトウェアを開発、さらに、コサイスミックな地殻変動の計算も可能とすることを目的とする。本年度の研究では、どのような3次元地球モデルを用いるかについて、主に文献等によるモデルの検討を行う一方、実際の地震断層運動について、層構造の地球モデルと無限平板モデルと比較により、空間スケールによる影響の差がどの程度現れるかについて、特に2004年のスマトラ・アンダマン地震の場合を例として、定量的に評価を行った。この結果は論文にまとめ、現在投稿中である。また、2008年中国四川地震についても、現地での歪観測データが入手できたことから、実際の観測データをもとに同様の解析を実施中である。これらの研究成果について、国内外の学会で研究発表を行った。
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Research Products
(2 results)