2008 Fiscal Year Annual Research Report
主鎖型・側鎖型光応答性多分岐高分子材料の光機能における分子形状効果に関する研究
Project/Area Number |
08F08045
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
栗原 清二 Kumamoto University, 自然科学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ALAM Md.Zahangir 熊本大学, 自然科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | フォトレリーフィング / SRG / アゾベンゼン / ハイパーブランチポリマー |
Research Abstract |
本研究は、高機能の光誘起型表面ホログラム高分子材料の開発を目的としており、光応答性高分子の設計と合成、その機能測定を行っている。過去の知見と研究結果に基づき、光応答性高分子として、主鎖型の分岐型アゾベンゼン高分子を用いる事とした。そこで本年度(6ヶ月)は、分子設計およびモノマーの合成を行った。アゾベンゼンの両端に反応活性基を導入した二官能性のモノマーと三官能性のモノマーを縮合重合し、A2B3型の分岐構造構築を目指し、次のようなモノマーを合成した。 1.三官能アゾベンゼンモノマーとして、アゾベンゼンの一方のフェニル環に一つのカルボキシル基、もう一方のフェニル環に二つのカルボキシル基を有する非対称のアゾベンゼンモノマーおよび、これらのカルボキシル基をエチルエステルとしたアゾベンゼンモノマーを合成した。二官能アゾベンゼンモノマーとして、アゾベンゼンの両端にヒドロキシアルキル基を有する対称型アゾベンゼンを合成した。 2.三官能アゾベンゼンモノマーとして、一分子中に水酸基を一つ、カルボキシル基を二つ有するアゾベンゼンモノマー、二官能アゾベンゼンモノマーとして、一分子中に水酸基とカルボキシル基を一つずつ有するアゾベンゼンモノマーを合成した。 得られたモノマーはいずれも光異性化特性を示した事から、光誘起型表面ホログラム材料として利用できる事が期待できる。今後、これらの三官能アゾベンゼンモノマーと二官能アゾベンゼンモノマーを縮合重合する事によって、分岐型アゾベンゼンポリエステルの作製を試みる。
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