2009 Fiscal Year Annual Research Report
タンパク質結晶周囲の3次元濃度分布のシュリーレントモグラフによる研究
Project/Area Number |
08F08054
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
塚本 勝男 Tohoku University, 大学院・理学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ATUL SRIVASTAVA 東北大学, 大学院・理学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 結晶成長 / "その場"観察 / CTスキャン / コンドリュール |
Research Abstract |
溶液中において結晶が成長する場合の三次元濃度プロファイルを取得することに成功した。この研究はJournal of Crystal Growthと国際結晶成長学会(ICCG-16)で発表予定である。高温のケイ酸塩メルト球の冷却過程を調べ、メルト表面のみならず、メルト内部の核形成、及び、結晶成長過程の三次元視覚化にシュリーレン法とシャドーグラフ法を用いて成功した。この研究は、太陽系創生期のコンドリュール形成シナリオに多大な貢献をするであろう。さらに、三次元干渉計への適用を推し進め、界面濃度、及び、濃度差によって溶液中に生じる密度差対流の空間プロファイルが得られつつある。観察しながら結晶化させることで、自由に内部組織を制御することが可能できた。高温でのメルト球の可視化は、基礎科学だけでなく、半導体などの工業的分野などにも広く適用可能である。この研究成果はJournal of Applied Physicsに受理された。また、2010年3月にアメリカのヒューストンで開催された国際会議Lunar and Planetary Science Conferenceにおいて口頭発表を行ない、隕石科学の分野で世界的に著名な研究者らの多大な関心を得た。三次元トモグラフにより、成長している結晶表面での過飽和度分布を正確にきめることができた。また、顕微法と組み合わせることで、従来にはない高倍率での測定を行なうことが可能な観察装置の開発にも成功した。この観察手法は、溶液中で成長するタンパク質結晶の三次元観察に適用する予定である。
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Research Products
(4 results)