2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08F08058
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
東郷 敬一郎 Shizuoka University, 工学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
JIANG Y. P. 静岡大学, 工学部, 外国人特別研究員
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Keywords | ナノ粒子分散複合材料 / マイクロメカニックス / 増分形損傷理論 / 粒子-マトリックス界面層 / 機械的特性 |
Research Abstract |
本研究は,カーボンナノチューブやナノクレイなどのナノサイズの強化材を分散させたナノ粒子分散高分子基複合材料の微視構造と微視損傷を考慮した損傷力学モデルを構築し,ナノ粒子が機械的マクロ特性発現に及ぼす影響について解析と実験の両面から明らかにしようとするものである.平成20年度は,以下の2項目について研究を進めた. 1.ナノ粒子分散複合材料の増分形損傷力学モデルの開発 申請者らが開発している粒子分散複合材料の損傷理論を基に,粒子近傍のひずみ勾配効果による変形特性の粒子寸法効果と損傷過程の粒子寸法効果を考慮した力学モデルを開発した.また,開発モデルを有限要素法に組込み,ナノ粒子分散複合材料中の切欠き・き裂など構造部材の解析を可能とした.一方,粒子-マトリックス界面層と考慮することにより粒子寸法効果を記述する力学モデルも構築した. 2.ナノ粒子分散複合材料の作成 粒子寸法の異なるセラミックス粒子と金属からなる粒子分散複合材料を粉末冶金法により作成し,機械的特性について調べたが,充分な延性が得られず理論の検証のための材料としては不適当であることがわかった.今後,粒子寸法の異なるシリカ粒子とエポキシからなる粒子分散複合材料を遠心遊星混練機および射出成形機を用いて作製する予定である.
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